城之内×海馬(♀)
城之内の一人称です。
『真実の証明』ベースのお話になりますので、女体化が苦手な方はご注意下さい。
秋も深まってきた週末のある夜の事。オレは海馬の邸へと急いでいた。
海馬との約束は午後九時だったけど、今オレが着けている腕時計は午後十時を指している。
何でいつもはすぐに帰らせてくれる筈のバイトが、今日に限って追加の仕事を押し付けられたんだか…。世の中って理不尽過ぎるよな。
仕事が終わった時点で九時半だったから、それから慌てて海馬に電話した。不機嫌になっているんだろうなぁ…とばっかり思っていたら、意外と平静な声で「仕事なら仕方無いな。待っているから早く来い」とそれだけが返って来て、逆にこっちが拍子抜けしちまった。
海馬は時間に煩い方だ。いや、むしろ煩い。
女子高生でありながら大会社を経営する身としては当然だと思うし、元からのきっちりとした性格を考えれば言わずもがな…ってヤツだ。だからこっちが寝坊した等の下らない理由で約束の時間に遅れたりすると、海馬はとんでもなく怒る。その恐ろしさは筆舌に尽くしがたい。
オレも何度この世の地獄を見たか分からないくらいだ。
まぁそれからというものオレも反省して、余り下らない理由で時間に遅れたりはしなくなった。
ただ時々、こちらの予期しない遅れが生じたりするのもまた事実であって、特にこういうバイト関係の時はオレとしてもどうしよう無いってヤツなんだよな。だからその度にビクビクしながら海馬に連絡するんだけど、そういう時の遅れに限っては海馬は絶対に怒らないんだ。
最初は不思議だったけど、今ならその理由がよく分かる。
海馬は、働く事の大切さを誰よりも良く知っているんだ。
だから海馬は怒らない。けれどちょっとは寂しいと思っているらしい。先程の会話の中の「待っているから早く来い」を思い出して、オレは思わずニンマリと笑ってしまった。
そういうところが物凄く可愛いと思ってしまうのは、オレが彼氏だからなのかなぁ? 寂しいなら寂しいって、素直にそう言えばいいのにな。
長引いたバイトで凹んでいた気持ちが一気に上昇するのを感じて、オレは軽いステップと共に海馬邸を目指した。
勝手知ったる何とやらで海馬の部屋まで赴くと、海馬はソファーに座って何かを食べている最中だった。髪がしっとりと濡れ、既に白いパジャマに着替えている辺り、もう風呂には入ってしまっていたらしい。
扉を開けて部屋の中に入ってきたオレを見て、海馬は「漸く来たか。遅かったな」と何気なく呟いた。
まぁ…どんなに冷静っぽくしていても頬にサッと赤味が差したのを見て、オレが来て嬉しいんだなってのは分かったけどな。可愛いね、本当に。
「ゴメンな。バイトで余計な仕事が入っちゃって…」
「構わん。仕事の事に関しては、あれこれ言うつもりは無い」
「うん、悪かった。ていうか美味しそうに何食べてるの? 葡萄?」
ガラステーブルの上に置いてある皿の上には、大粒の紫色の葡萄が一房載っていた。海馬はその内の一粒をプツンともぎ取ると、そのまま口へと運んでいく。皮ごと口の中に入れて中身をチュルリと吸い出して、ついでに皮の裏に付いた果汁もチュッと吸い取ると、残った皮を側のゴミ箱に捨てた。
零れた果汁が付いた指先をペロリと舐めるその仕草に妙に興奮してしまうのは…男としては仕方無いよな。
「何コレ? 巨峰? 美味い?」
「ピオーネだ。しかも最高級の種無しのヤツだぞ。甘くて凄く美味しい」
「へー。オレも食べていい?」
「いいぞ。ほら」
オレが来た事で上機嫌になったんだろうな。自ら一粒もぎ取って、海馬はオレの目の前に葡萄の粒を差しだしてきた。
オレはそれに遠慮無く顔を近付け、海馬の指ごと口の中に含んでしまう。細い指を噛まないように気を付けながら果実に歯を当て、中の実を潰さないように吸い出した。その途端口中がヒリヒリする程の甘い果汁が溢れ、その美味さにマジで驚いた。
葡萄ってこんなに美味しい食べ物だったんだなと感嘆しながら、皮もチュッと吸って果汁を飲み込む。
オレが葡萄の実を食べたのを確認したんだろう。海馬がオレの唾液に塗れた指を口中から引き抜いて、中身の無くなった皮をゴミ箱にポイッと捨てた。そして濡れた指先をまたペロリと舐めるその様が、オレの目には至極扇情的に映った。
「どうだ?」
「うん。マジで美味い。オレこんな美味しい葡萄食った事ない。感動した」
「そうだろう」
「種無し葡萄なんてデラウェアしか食った事なかったけど、こんな大粒で種無しのヤツなんてあったんだな」
「種無しのはニューピオーネというらしいがな。オレもこれが結構好きなのだ。この季節にはついつい食べ過ぎてしまう」
「ふーん」
「何房かあるから、気に入ったのならもっと食べていいぞ」
「うん、それじゃまぁ遠慮無く…」
海馬の言葉にオレは今度は自分で葡萄の実を一粒もぎ取り口の中に入れた。皮から実を吸い出して、それをそのまま租借しないで海馬に近寄りその頬に両手を当てる。
「城之内…?」
不思議そうな顔をして見上げた海馬にニッコリと微笑んで、オレはそのまま口付けた。
遠慮しないで食えと言われたのは嬉しいけど、オレが今本当に欲しいのは葡萄の実じゃなくてこっちの方の果実だからなぁ。
「むぐっ…!」
ちょっと開いた唇の隙間から舌ごと葡萄の実を押し込んでやったら、海馬が驚いたように目を丸くした。そのまま果汁で甘くなった口内を舌で縦横無尽に舐め取っていると、丸くした目を今度はギュッと強く瞑って海馬がオレにしがみついてくる。
オレが舌を入れているせいで葡萄を租借出来ないのだろう。苦しげに睫の端に涙を耐えながら、海馬は再びオレに葡萄の実を押し返してきた。
海馬の口中ですっかり生温くなった葡萄はそれでもまだまだ十分に甘くて、オレはその甘さを一通り楽しむとまた海馬の口中に押し返す。
「んっ…! んん…っ!」
随分と長い時間をかけて葡萄の実を行ったり来たりさせ、やがてその遣り取りに耐えきれなくなった海馬がオレの舌が口外に逸れたのを見計らって、奥歯で強く実を噛み潰した。
どちらの物とも知れない唾液と共に甘い果汁が溢れて、海馬の紅い唇の端からトロリと流れ落ちる。
それを見て取って、オレは慌ててその場所に舌を這わせた。顎下から唇の端へとベロリと舐め取ると、芳醇な葡萄の香りが口の中一杯に広がっていく。
「ん…。やっぱり甘くて美味しいな」
「と…突然何をする…っ!!」
「何ってナニですけど? 今オレはものすごーくヤリたい気分なんですけどね、海馬さんはどうですか?」
「どうですか…って…。べ…別に…オレは…」
「この葡萄も凄く美味しいけど、オレとしては海馬の持つあっちこっちの実の方がずっと魅力的なんだよね。そっちの方を食べていい?」
「実…?」
「うん。海馬を…食べたいなぁ」
「っ………!」
わざと低い声のまま耳元でそう囁いてやると、途端に白い顔がサッと赤くなる。
薔薇色に染まった頬にチュッとキスをすると、海馬は顔をますます赤くさせて俯いた。けれど嫌がっている訳でも無いらしくて、数秒後に「もう…! 勝手にしろ!!」という照れた叫びと共に自ら寝室に歩いていってしまったのを見て、オレは顔を綻ばせた。
何て言うか…本当に可愛いよな。素直じゃないところが、海馬らしくていいと思う。
クスクス笑っていると寝室の方から「ヤルなら早く来い!!」という焦れた声が聞こえてきて、オレはますます笑ってしまった。けれど余り焦らすと本気で機嫌が悪くなってしまうので、ここらで海馬の言葉に従ってやる事にする。ガラステーブルの上に置かれたままだった葡萄の皿を持ち上げて、オレは寝室へと足を踏み入れた。
薄暗い寝室に衣擦れの音が響く。
お互いに全ての衣服を取り去って、今は全裸で向かい合っていた。オレが細い首筋に唇を押し付けるたびに海馬はくすぐったそうに身を捩り、その都度白い肌とシーツが擦れる音を出す。
「あっ…。うっ…ん…」
喘ぎながら海馬が目を開けて、ベッドサイドに置かれているものをちらりと見遣った。
そこにあるのはオレが先程リビングから持ってきた葡萄の皿。不安げな視線をこちらに寄越したのを見て、どうやら「何の為にコレを持ってきたのだ?」と言いたいのが分かった。
それにニッコリと微笑んで見せると、オレはわざとらしく葡萄の実を一粒もぎ取り目の前に持ってくる。
「何? コレが気になるの?」
そう言うと海馬はコクリと頷いた。
ずっと不安な表情をしたままの海馬にオレは笑みを崩さず、目の前で葡萄の実を口に入れた。そして中の実を吸い出すと、今度はそのまま掌の上に吐き出して摘んでみせる。
「これはね、遊ぶ為に持って来たんです」
「ひゃっ…!!」
持っていた葡萄の実を海馬の白い肌の上で転がしたら、海馬が可愛い声を出して跳ね上がった。やめろ…っ! とか声が聞こえるけどそれを無視して、オレは葡萄の実を海馬の乳房へと持っていく。そして真っ赤な乳首の上でそれをわざと押し潰し、たっぷりの果汁をその辺に塗りたくった。
甘い香りが辺りに広がって、鼻孔が麻痺しそうだ。
「ふぁっ…! あぁん!!」
果汁でビショビショに濡れた乳房を両手で持ち上げて、つんと立った乳首にむしゃぶりついた。甘い果汁を全て舐め取って飲み込むように舌で愛撫していたら、海馬が可愛い声で喘ぎながらビクビクと痙攣し始める。
「はぁー。超甘い。甘くて滅茶苦茶美味しい」
「いやっ…! やめて…っ!」
「何で? おっぱい凄く美味しいよ? この赤い乳首もマジで食べちゃいたいくらい」
「やっ…! いやぁ…っ!! 城之内…っ!!」
「あはは、食べないから安心して。でもマジで美味そうだ…」
甘いおっぱいを夢中になって味わいながら、オレは片方の手で葡萄の実をもう一粒もぎ取った。今度はそれを指だけで中の実を押し出し、出て来たそれを摘んで足の間へと持って行く。
「ひぁ………っ!」
たっぷり果汁を纏ってほんのり冷たい葡萄を、硬く勃ち上がっているクリトリスに押し付ける。その途端海馬がビクリと大きく跳ねて背を逸らせた。恥ずかしさの余り弱々しく抵抗してくる細い身体を難なく押さえつけて、オレはさっきみたいにわざと果実を押し潰して、潰れた果実ごと果汁を下半身に塗り付けていく。
「あっ…! あぁっ! や…嫌だ!」
「はいはい、ちょっと大人しくしててね。今甘く美味しくしてあげるから」
「や…やめろ…馬鹿! 葡萄をそんな事に使うなんて…っ!! 食べ物を粗末にするな…っ!!」
「大丈夫。使った葡萄は後でちゃんと食べるから、安心して」
「あ、安心出来るか…っ!!」
「もうー…。大人しくしててって言っただろ。舐めれないじゃん」
「なっ………!」
快感ですっかり力が抜けた海馬の抵抗なんてあっても無いようなもんで。オレは簡単にその動きを封じてしまうと、そのまま白い足の間に入り込んだ。膝に手を当ててそこをゆっくりと左右に開くと、葡萄の果汁と海馬の愛液によってびしょ濡れの秘所が現れる。
綺麗なサーモンピンクの秘所がトロリとした液体に濡れそぼる様が本当に厭らしくて、オレは思わず喉を鳴らした。
クリトリスがピクピク動いているのに誘われて、そっとそこに唇を寄せる。チュッと吸い上げるようにキスをしたら、海馬の身体がブルリと震えた。
「あっ…んっ!!」
顔を真っ赤に上気させてシーツを強く掴みながら快感に耐えている海馬は、心の底から綺麗だと思える。でもオレはそれ以上に、余りある快感に打ち震えて咽び泣いている海馬も好きなんだ。
震える内股にべろりと舌を這わせ、再び硬く勃起しているクリトリスに吸い付いた。葡萄の果汁と海馬の愛液が入り交じった、甘酸っぱい汁が口中に溢れていく。
「んあぁぁっ!! あっ…! ダ…メェ…ッ…!!」
「何で? 気持ちいいでしょ?」
唇に付いた甘い汁を舌で舐め取りながら、今度は指でクリクリとそこを弄る。その度に海馬は首を左右に振って、涙を流して甘く喘いでいた。その泣き顔に満足しながら、オレは更に葡萄の房から実をもぎ取っていく。三つほど手に取って、その内の一つを口に含んで中の実を吸い出した。そしてそのまま海馬の秘所に顔を寄せて、膣に直接唇を押し付ける。溢れる愛液にニヤリとほくそ笑みつつ、舌で口中の葡萄の実を海馬の胎内に押し入れた。
「っ…あっ!? な…何…っ!?」
その感触に、海馬が信じられないような顔をしてオレを見詰める。その視線に敢えて気付かないふりをして、オレは二個目の葡萄も中の実を吸い出して、同じように舌で海馬の中に押し込めた。
「あぁっ…! や…やめて…っ!」
「んー? やめないよ。あと一個だから我慢してね」
「いや…だ…っ! 怖い…っ!!」
「怖い? あぁ、取れなくなったらどうしようって事? 大丈夫。後でオレがちゃんと掻き出してあげるから」
「や…やだぁ…っ! ふっ…あぁっ!!」
「ほら、ちゃんと入った」
三つの葡萄の実を収めたそこから溢れてくる愛液をペロッと舐めると、途端に舌の上に広がる甘い味に至極満足した。すっかり真っ赤に充血しているそこに指を二本揃えて差し込んで、中の葡萄の実を探る。コロリとした触感を指先に感じて、それを二本の指で摘んでその場で潰してやった。
「あっ…ぅ…! はぁ…んっ!」
冷たい果汁が胎内で溢れたのを感じたんだろう。海馬がビクビクと反応しながら身を捩った。
そのままグチュグチュと指で胎内を擦っていると、海馬の喘ぎも段々と高く大きくなってくる。どうやらもうそろそろ限界らしいけど、そこでオレはふと考えついた。
いつもだったらこの時点で自分のペニスを突っ込んでいるけど、今海馬の胎内には葡萄の実が入っている。最初はちゃんと取り出してからヤッてやろうと思ってたんだけどさ…。何か面倒臭くなってきちゃってた。
トロトロに熱くなっていた胎内から指を引き抜くと、そこには白く濁った本気汁が纏わり付いている。それを口に銜えて綺麗に舐め取ると、甘い葡萄の香りが鼻孔を抜けていった。
その甘い香りは確かに葡萄の実の香りなんだけど、海馬の淫らな肢体に完全に興奮状態に入っていたオレにとっては、それはまさしく海馬自身の香りとなっていた。
「ゴメン、海馬。このまま挿れさせて」
「え………? あっ…ちょ…ちょっと待て…っ!! あぁっ…! ダ…ダメだっ…て…っ!! ひぁっ…! あぁぁっ!!」
抵抗する海馬の身体を無理矢理押さえつけて、オレはガチガチに硬くなっている自分のペニスに用意してあったコンドームを被せる。そしてそれを思いっきり海馬の胎内にズプリと突っ込んだ。甘い果汁で溢れた膣内はいつにも増して熱くてビショビショで、途端に背筋を駆け上がった快感にブルリと身震いしてしまう。
「うっわ…。気持ち…いい…っ」
「くぁ…っ! や…やめ…っ! 抜いて…っ!」
「ヤダね。こんなに気持ちいいのに…」
「お…奥に…来過ぎてて…っ」
「奥? いつもと変わらない長さだと思うけど…」
「こ…この…馬鹿が…っ!! 葡萄の事だ…っ! いい加減にしろ…っ! この…凡骨が…っ!!」
「へ? あぁ葡萄か。大丈夫。後で何とかしてやるから」
「ふぁ…! あっ…! も…もう…やめ…っ!! んあぁぁっ!!」
とりあえず文句ばかり言う口を黙らせる度に、激しく腰を打ち付けてやった。ついでに身体を押し倒して、憎らしい事ばかり言う可愛い唇を塞いでやる。
「んっ…! んふっ…!! ん…んんっ!!」
興奮と快感で発熱して熱くなっている口中を舐め回すと、海馬もそれに応えて自ら舌を絡めてくれた。そのままお互いにきつく抱き締め合いながら、夢中で海馬の胎内を抉る。
「んっ…! あぁっ…! いやぁ…っ! じょ…ぅ…ちぃ…っ!!」
「くっ…う…っ。ヤベー…。気持ち良過ぎ…て…保たない…っ!」
「あぁん!! も…もう…イク…ッ! イッちゃう…っ!!」
「海馬…っ! オレ…も…もう…っ!!」
「あっ…! ふあぁぁっ!! くっ…あぁぁぁ――――――――――っ!!」
「っ…! 海…馬…っ!!」
二人してビクビク震えながら、共に達してしまう。オレも大量の精液をゴムの中に放出して、深く息を吐き出しながら海馬の身体に覆い被さった。身体全体が心地良いだるさで満たされている。海馬も肩で息をしながら、真っ赤な顔でぐったりしていた。
ガクガクする腰に何とか鞭打って、ズルリと海馬の胎内からペニスを引き出す。すると一緒になって半分潰れた葡萄の実が引き摺られて出て来た。
「お、一個出て来た」
何気なくそう口にしたら、真っ赤な顔を更に赤く染めながら海馬が潤んだ瞳で睨み付けて来た。
「凡骨…っ! 貴様ぁ…っ!! オレがあんだけ嫌だと言ったのに…っ!!」
「ゴメンゴメン。ちゃんと取ってあげるから、そのまま足開いて大人しくしてて」
泣きながら怒る海馬を何とか宥めて、再びそこに顔を近付ける。行為の直後で充血して真っ赤になっているそこを両手で広げて見ると、すぐそこに二個目の葡萄があるのが見えた。そっと指を一本突っ込んで、その粒を掻き出す。
グチュリ…という音が酷く卑猥だと感じた。
「んぅっ…!」
「あ、感じちゃった? もう一回やる?」
「ふ…巫山戯るなぁー!! 貴様…真面目にやれ!!」
「悪かったよ…。ちゃんとやるからそんなに怒んないで」
ちぇ、残念…とは思ったけど、そんな事を今口に出そうものなら、次の瞬間には絶対殺されてしまうと思うので黙っておく。
とりあえず最後の一つを何とかしようとそこを覗き込むと、奥の方に三つ目の葡萄があるのが目に見えた。けれど困った事に随分奥に入り込んでいて、指が届きそうにない。そりゃそうだ。ペニスで奥の方まで押し込んじゃったんだもんなぁ…。
「ゴメン。何か奥の方に入り込んじゃって、指じゃ届かなさそう」
「な…何っ!?」
困ったように謝ったら、途端に海馬がサーッと青い顔になった。
「あぁ、大丈夫。取れないって意味じゃ無いから安心して」
「大丈夫って…。一体どうするつもりだ」
「ん? 吸い出せばいいだろ?」
「は………?」
頭の上にクエスチョンマークを浮かべている海馬にニッコリと笑いかけて、オレは膣の入り口に唇を押し付けた。そしてそのまま強く吸い上げる。
「っ………!! ひっ…!!」
その途端に海馬の身体がビクビクッと反応したけど、オレはそのまま吸い上げ続けた。ジュルルルッ…という酷く厭らしい音が辺りに響いて、葡萄の果汁で甘くなった愛液がたっぷり口中に溜まって来る。オレはそれをゴクリと喉を鳴らしながら飲み込んで、更に舌を突っ込んでそこを強く吸ってやった。
「あっ…! いや…や…っ!」
海馬がイヤイヤしながらオレの髪に指を絡めて来るけど、全然本気じゃないのは分かっている。ていうかオレに葡萄を取って貰わないと困るのは海馬の方だしなぁ…。
何度かに分けて強く吸っていたら、やがて舌先に葡萄の実が当ったのを感じた。それをそのまま吸い上げて、最後は自分の口の中に収めて、オレはその場から離れる。涙で濡れる瞳でオレを見上げている海馬の前で、口の中の葡萄の実を租借してやったら、途端に耳まで真っ赤にしてくしゃりと表情を歪めてしまった。
「あ…もう…っ。馬鹿ぁ…!!」
ボロボロと激しく泣き出した海馬の頭をよしよしと撫でながら、オレは甘い葡萄の実をゴクリと飲み込む。そして細い身体を抱き締めて、耳元で「でも、甘くて美味かったぜ?」と囁いてやった。
途端に激しい罵声と共にグーで殴られたけど、オレは後悔していない。
甘くて美味かったのは本当だし、セックスも最高に気持ち良かったしな!
それにしても…。
食べ物を粗末にするなって言ったのは海馬本人だろう? 何でそこであんなに怒ったのか…意味分かんねーな。