城之内×海馬。
城之内の一人称。
ついにドSに目覚めてしまった城之内君による、ドM海馬のにゃんにゃんプレイです。
スマン…、自重できなかった…;
特別ゲストとして出演していた地方大会から帰って来てから五日後の金曜日の夜。
オレは海馬への土産を片手に、海馬邸へとやって来ていた。
本当は童実野町に帰って来たら直ぐにでも海馬に会いたかったけど、アイツも平日は仕事で忙しいからと我慢してたんだ。
という事で、海馬とはかれこれ半月振りの再会となる訳だ。実際に相手の身体に触れたセックスの有無で数えるならば、ほぼ三週間振りになる。
…テレフォンセックスなら一週間前にしたけどな。
恋人の身体に三週間も触れられないなんて十七歳の若い身体が耐えきれる筈も無く、今日のオレは久々にやる気満々だった。
そして多分海馬もそうなんだろう。
数時間前に「今日泊まりに行くから」という旨の電話をしたら、何言ってるか分かんないような返事が物凄い勢いで返ってきた。
興奮し過ぎだろう…。気持ちは分かるけど、少し落ち着け。
そんなこんなで絶対準備万端でオレを出迎えるに違いないと確信しつつ海馬の私室のドアを開けたら、やっぱりというか何ていうか、バスローブ一枚でオレを出迎えてくれた。
髪が少し濡れているところを見ると、もう既に風呂にも入ってしまったらしい…。
「凡骨!! 待ちかねたぞ! さぁ、やろう!」
満面の笑みを浮かべて抱きついてくるアイツを何とか押し留める。
いやいやいや、ちょっと待ってよ…。
オレに会えて嬉しいのは分かるけどさ、普通の恋人らしくもうちょっと半月振りの再会を噛み締めるとかしようよ。
何でそんなに、オレに会える=セックスって公式に拘るんだ…。
「ちょ、ちょっと待って!」
「む…。何だ、凡骨」
「何だじゃねーよ。いいから少し落ち着けってば」
「何を言う! 三週間ぶりなのだぞ! これが落ち着いていられるか…!」
「いや、それは分かってるから。オレも今日の夜から日曜までしっかり時間取ってあるからさ。だからそんなに焦るなよ。とりあえず土産くらい渡させてくれ」
「むぅ…」
「はい、とりあえずコレ。お土産のアノマロカリスサブレです。中に挟んである胡麻クリームが結構美味かったぜ」
海馬は差し出したお土産を渋い表情で受け取り、パッケージとオレを交互に見詰めていた。
余興が削がれて不満げにしながらも、そのお土産自体は結構気に入ってくれたらしい。
いそいそとガラステーブルにまで持って行って、それを大事そうに開け始めた。
中に詰まっていた動物型のサブレを取り出し、袋を開けてサクッと一口囓る。
そして「ふむ」と頷いて、二口目も囓り始めた。
良かった。どうやらお気に召したようだ。
だけどね海馬君。本当のお土産はこれからなんだよ。
サブレを囓りながら奇妙な生き物が描かれているパッケージをしげしげと眺めている海馬に近付き、オレは持っていたもう一つの紙袋を差し出した。
「はい、じゃぁこれはもう一つのお土産。三週間オレを我慢した海馬へのご褒美だよ」
「………? 何だコレは…」
「いいから開けてみなよ。今日はコレで遊ぼうな」
「………っ!!」
オレの一言で中に何が入っているのか、大方予想が付いたらしかった。
紙袋の中から綺麗に包装されたリボン付きの箱を取り出す。
見た目にも分かる程震える手で開けられたその箱に中身は、黒い猫耳のヘアバンドと揃いの猫尻尾付きバイブだ。
出てきた物体に唖然として言葉を発せずにいる海馬の肩をポンと叩き、オレは最高の笑みでヤツの耳元に囁いてやった。
「んじゃ、ベッドに行こうか。海馬君?」
真っ赤な表情でゆっくりと振り返りオレを見た海馬は、時間を掛けてコクリと一つ頷いた。
「本当は白猫が良かったんだけどなぁ。丁度売り切れでコレしか無かったんだよ。あ、でも黒猫も良く似合ってる」
ベッドの上でバスローブを脱ぎ素っ裸になった海馬に、オレは猫耳のヘアバンドを着けてやっていた。
簡単にずり落ちないようにピンで固定してやると、海馬は赤い顔のままその猫耳を撫でていた。
予想外に似合うその可愛い姿にドキドキしながらも、オレは箱の中から尻尾付きバイブを取り出す。
「はい、じゃこっちも入れるから。俯せになってお尻上げてくれる?」
素直に頷いて俯せになり腰を上げる海馬にこれまた欲情してしまった。
ヤベーなぁ…、このまま挿れたいなぁ…と思う気持ちをグッと我慢して、オレはサイドボードからローションの瓶を取り出した。
蓋を開けて傾けると、中からストロベリーの匂いのする粘液がトロリと流れ落ちてくる。
如何にも人工的な強い匂いだけど、オレは結構この匂いが好きだった。
だって海馬が滅茶苦茶美味そうに見えるんだもん。
ちなみに海馬は口にした事が無いから分かんないだろうけど、コレ…ちゃんと苺の味するんだぜ?
今度舐めさせてみるかなぁ…なんて想いながら掌で暖めたそれをヌルリと後孔に塗り付けると、俯せられた肩がビクリと震えた。
ぬるぬると入り口を撫でていると、身体全体が細かく震え出す。
頭に付けた猫耳ヘアバンドも震えていて、本当の猫みたいでちょっと萌えた。
そのまま入り口が柔らかくなったのを見計らって指を一本入れてみる。
三週間振りだというのにそれは簡単にツプリと指の根本まで入ってしまって、そう言えば一週間前にはコイツが自分で指入れてたんだもんなぁ…とか考えたら、何だか余裕が無くなってきた。
二本目の指も差し入れて、グチュグチュと中を掻き回す。
「ね、気持ちいい?」
「っ…。ふっ…ん…っ」
「なぁ、海馬。ちゃんと教えてくれよ。自分の指とオレの指。どっちが気持ちいい?」
「あっ…! じ…じょ…の…うちの…ゆび…が…いい…っ」
「うん。素直で宜しい」
中が大分解れて来たのを見計らって、オレは指を抜いて尻尾付きバイブを取り上げた。
バイブにもたっぷりとローションを垂らすと、オレはそれを後孔の入り口に押し当てる。
途端に海馬の背筋がピクンと緊張するのを見て取って、オレは宥めるように白い双丘を優しく撫で回した。
「大丈夫。力抜いて。一週間前には自分でバイブ入れたんでしょ?」
「わ…分かって…いる…っ」
そう応えると、海馬ははぁ~っと大きく息を吐き出してクタリと肩をシーツに沈ませた。
その瞬間にオレは持っていたバイブを海馬の体内に押し込める。
「っつ…う…! あっ…!」
「はい、暴れないで。良い子だから。そんなに大きくないから直ぐ入るよ」
「んっ…んっ…。やぁ…っ」
「もうちょっとだからねー。もうちょっと…」
「あぁっ…。城之…内ぃ…っ」
「はいはい、大丈夫。ほら、もう全部入ったよ」
尻尾付きバイブを全部海馬の中に収めてしまって、オレは少し離れて海馬の身体全体をじっくりと眺めた。
白いお尻から黒い尻尾を生やしているその姿はまさしく猫そのもので、羞恥でほんのりピンク色になっている白い身体にその黒い尻尾は良く映えた。
うわ…。コレは…可愛い…っ!!
絶対似合うとは思っていたけど、これは予想以上の出来だ。
「は…入った…の…か?」
恐る恐るこちらを振り返った海馬に、オレはニヤッと笑ってみせる。
猫耳と猫尻尾を付けるだけで満足して貰っちゃ困るんだよね。
「うん。バッチリ入ったぜ。すっげー可愛い」
「そ、そうか…」
「という訳で、こっから猫タイム突入ね」
「は?」
「猫耳と猫尻尾を付けた海馬君には、これから本当の猫になって貰います。言える言葉は『にゃー』だけ。人間語はダメだからな」
「な…? 何を言って…」
「はい、じゃぁ『にゃー』って鳴いて」
「城之内…。お前一体何を…」
「『にゃー』」
「じょ…の…」
「『にゃー』は?」
「………」
「オレの言う事が聞けないの?」
少し強い視線で海馬の顔を覗き込むと、それだけでアイツは顔を真っ赤に上気させた。
もうね、海馬君の性癖はよーく分かっているんです。
それによってオレ自身も変えられちゃった事もね。
だからコレはちょっとした仕返し。
仕返しでもあるし、オレの素質に気付いてそれを伸ばしてくれちゃったお前に対しての礼でもある。
流石にオレだってやられっぱなしは性に合わないし、それにこのプレイだったら両方楽しめるだろ?
そう思いつつじっと顔を見詰めてやったら、やがて海馬は真っ赤な顔で俯いて小さく震えだした。そして…。
「に…にゃ…ぁ…」
小さな小さな声だけど、それははっきりとオレの耳に届いた。
うわぁ…。ほんっとうに可愛い!!
さて…。これからが本番だぜ、海馬君?
白いシーツの上で黒猫が悶えている。
スイッチを入れられたバイブの震動に耐えきれないらしく、青い眼を潤ませながら荒い息づかいをしていた。
「くっ…! あぁ…っ。はぁ…んっ!」
「『にゃー』だよ、海馬。ちゃんと猫らしく喘いでみて」
「っう…! あっ! に…にぁ…にゃぁ…っ…あんっ!」
あーもうダメだコレ。すっげーゾクゾクくる。
でもオレが降参しちゃったら仕返しにならないので、ココは我慢の為所だ。
多分もうすぐ限界が来るだろう。そうしたら次の仕返しが待っているんだからな。
オレは徐ろに先程海馬が包みを解いたリボンを摘み上げて、そっと海馬の背後から近付いた。そして悶えているその身体をひっくり返す。
「に…っ。にゃぁ…っ!?」
「可愛い海馬は今は猫ちゃんだもんなぁ。猫ちゃんにはやっぱりリボンがお似合いだよな」
「にゃ…ぅ…」
「本当の猫ちゃんだったら首に巻いてやるところだけど、海馬の場合は身体が大きいからなぁ…。やっぱこっちだな」
「ひっ…! やぁ…っ!!」
そう言うとオレはすっかり勃ち上がって先走りの液をポタポタ垂らしている海馬のペニスを掴み、その根元をリボンでキュッと締め付けた。
あ、やっぱり。超可愛い。
何か一瞬人間語が聞こえたような気がするけど、そこは気にしないであげよう。
と、せっかく流してやろうと思ったのに、焦った海馬は人間語で喚き始めた。
「やっ…だ…! 嫌だ…これ…っ! これ…取って…! 城之内…っ!!」
「海馬。猫語忘れてるぜ?」
「やだ…っ。やだぁ…っ!」
「それ以上人間語喋ったらお仕置きだよ?」
「も…っ! いや…だぁ…っ!!」
「はい、お仕置き決定」
お仕置きされるって分かっててわざとそんな事するんだから…。
ドMの海馬君のする事なんて分かっているんです。
オレは海馬の顎を掴んでこちらに向けさせると、有無を言わさぬ勢いでこう告げた。
「これから先は本当に人間語禁止だからな。ちゃんと猫語でオレが欲しいって伝えられたら挿れてやるよ。それが出来なければ今日は絶対挿れてやらねーから、そのつもりでいろよ」
オレの目を見て、本気だと分かったんだろう。
少し青冷めた顔で海馬がコクリと頷き、そして「にゃぁ…」と一声鳴いた。