城「もう帰るのか?」
海「あぁ。明日も仕事だし、子供達もそろそろ帰ってくる時間だしな」
城「もう23時か。ネズミの王国は22時までだから、確かにそろそろ帰ってくるな」
海「貴様もいつまでもそんな格好してないで、さっさと着替えたらどうだ。瀬衣名ちゃんに見られても知らないぞ」
城「はいはーい。ところでお前大丈夫か? ちょっと辛そうだけど」
海「辛そうなのではない。辛いのだ。歳を考えろ…全く。もう若くは無いんだぞ」
城「そう言われればオレもちょっと腰にキテるわ。無理し過ぎたかな」
海「貴様はいつでも全力投球過ぎる」
城「それがオレのいい所じゃん。あ、それで思い出した。お前知ってた?」
海「何をだ?」
城「アイツ等、もうヤッちゃってるんだって」
海「何だとっ!?」
城「あれ? 知らなかったんだ」
海「克人は…そんな事は一言も…。それは…何というか…ウチの愚息が…大変…申し訳無い事を…」
城「何言ってんの? 海馬」
海「いや…。いくらお前の娘とは言え…、まだ十代の娘さんに…」
城「気にすんなよ。アイツ等だってもう子供じゃないんだし」
海「だが…まだ十七歳で…」
城「そんな事言ったらオレ達だって十七でセックスしてたじゃん。それにアイツ等だったらきっと大丈夫だよ。オレ達みたいに間違った道に進む事は絶対にない」
海「自信たっぷりだな」
城「瀬衣名を信じてるからな。お前だって克人君を信じてるだろ?」
海「まぁ…な」
城「でも不思議な話だよな。オレ達は間違った道を選んだからこそ、こうして子供にも恵まれて、人の親としての人生を歩む事も出来ている訳だ」
海「そしてその子供がきっかけで、こうやって正しい道に戻ることも出来た…と」
城「そういう事」
海「城之内…」
城「そんな顔で見詰めるなよな。キスしたくなるじゃんか」
海「したければ…すればいいではないか…」
城「海…馬…」
海「城之内…」
ガチャガチャバターン!
瀬「パパ、ただいまぁー!!」
克「おじゃまします…」
城海「「ギャァーーー!! 帰ってきたぁーーーーー!!」」