*真実の証明♀(完結) - それでも読んでみる! - *開花

 居間から届く電気の光だけの薄暗いオレの部屋で、海馬は自分で服を脱いでいた。
 オレの目の前で膝立ちになってスカートのホックを外し、それをストンと足下に落とした。ブラウスに付いていたリボンもシュッと音を立てて取り去り、布団の横に投げ捨てる。黒いハイソックスも同じように片足ずつ脱いで、纏めて脇に寄せていた。
「胸も…ちゃんと見せてよ」
 そこまで大胆に脱いで見せた癖に、海馬はブラウスのボタンを外すのにもたついている。
 そんなオレに海馬は顔を赤くして、半ば自棄になって叫んだ。
「わ…分かっている! 言っておくが本当に小さいからな…。ガッカリするなよ」
 海馬の台詞にオレは笑って頷いた。
 細い指がボタンを一つずつ外していく。全部外し終わったところで、ブラウスを肩から滑り落とし袖から腕を抜いた。
 ショーツと揃いのブラジャーは確かに小さくて、男のオレでも一目でAカップしか無いんだと分かってしまう。
 自分でホックを外そうとしているのを押し留めて、オレは海馬の身体を抱き寄せた。そしてそのまま背中に手を伸ばして、そっとホックを外してやる。
 肩から紐を滑り落として改めてその小さな胸をじっと見詰める。
 真っ白で小振りでピンク色の乳首のそれは、本当に魅力的な胸だった。
「すげぇ…。オレ、こんな綺麗なおっぱい初めて見た…」
 オレの言葉に海馬が照れて「だ…黙れ!」と震える声で反論するけど、事実なんだから仕方が無い。
そっと掌に包み込んで優しく揉んだ。
 小さくてもフニフニと柔らかくて、その感触に夢中になる。
「っ…!」
 指の腹で乳首を弄ると、途端に海馬が反応する。それに気を良くして、オレは直接顔を寄せて硬くなったそれを口に含んだ。乳輪の周りを舌で舐めて時折強く吸い上げると、海馬の身体がビクリと撥ねて甘い声が漏れる。
「ぁっ…! じ…城之内…っ!」
 胸に吸い付くオレを何とか引き剥がそうとしてるけど、そんな弱々しい腕の力じゃ本気じゃないのはバレバレだった。
 一通り小さなおっぱいを堪能して満足したオレは、海馬の身体を支えつつ布団の上に押し倒した。
 途端に硬くなる身体にオレは安心させるように、海馬の額にキスを落とす。
「やっぱり…怖い?」
 オレの問いに海馬が慌てて首を横に振った。
「こ…怖くなんて…ない! お前が相手なら全然平気だ…っ!」
 無理をしてるって良く分かるけど、だけどオレも止める気は無かったからそれに頷いて行為を再開する事にした。


 ショーツに手を掛けてそろそろと降ろしていく。
 そこは既にしとどに濡れていて、ツーッと粘液が糸を引いているのが見えた。
 ショーツを足から抜いて畳の上に放り投げる。先程と同じように膝頭の上に手を置いて、だけどさっきより優しい力で足を左右に開いてやる。
「凄い濡れてる…」
 感嘆するように言ったら、海馬が耐えきれなくなったように腕でその顔を隠してしまった。

「何で隠すんだよ。顔見せて?」
「やだ…。見るな…」
「だめ、見せて。お前がちゃんと感じてる顔が見たいんだよ」

 そっと顔の前の腕をどかしてやると、そこに現れた濡れた青い瞳にドキッとした。
 それを見て、本当に綺麗だなと感じる。
 その瞳に誘われるように顔を近付けて、濡れた唇にキスをした。唇の隙間から舌を差し入れて、奥に引っ込んでいる柔らかい舌を誘い出して絡めるように愛撫する。
「んっ…! ふっ…んんっ」
 唇の脇から唾液が零れ落ちてもキスを止める気などさらさら無かった。温かい舌を甘噛みして強く吸い上げると、それだけで海馬の身体が反り返る。
 顎に流れている唾液ごと唇をベロリと舐めて、オレは身体を下にずらした。
 足の間に顔を入れて、淡い陰りを掻き分けて指で柔らかい花弁を左右に開く。その途端クチュ…と濡れた音が響いて、海馬の身体が羞恥で震えた。

「や…っ! いや…城之内…っ。やめて…っ!」
「暴れないで…ちゃんと見せて…。あ、もうトロトロだ。可愛い…」
「いやっ…、やぁ…っ」
「舐めていい? ていうか舐めちゃうけど」

 オレは開いた秘所に直接舌を這わせて、絶えず溢れ出てくる甘酸っぱい愛液を舐め取った。上部で真っ赤に熟して勃起している芽を発見して、それにも舌を這わす。
「あっ…ぅ! っ…ん! ひゃっ…っ!」
 強い刺激に耐えられないのか、オレの頭を押しつけるようにして海馬が快感に耐えていた。

「我慢しないで。イキたかったらイッちゃいな?」
「っぁ…! ひっあぁぁ―――っ!」

 大きく膨れたクリトリスに軽く歯を当てると、その刺激で海馬は簡単に達してしまう。
 身体を硬くしてブルブル痙攣しながら昇天しているその姿は、それだけでオレの全身に熱い血液を巡らせた。
 海馬が感じている内に…と、オレは膣に指を当ててそっと中に入れてみる。その途端、海馬の身体が今までにないぐらい大きく撥ねた。
「あぁっ…! ぃ…た…っ!」
 初めてなら仕方無いけど、やっぱり痛みを感じているらしい。だけどこれで止める訳にはいかないので、オレは内壁を擦るように優しく優しく指を出し入れする。
 その内刺激に慣れたのか甘い吐息が漏れだしたので、一本だった指を二本に増やして同じように擦る。

「あっ…あぁっ! じょうの…う…ちぃ…! ふぁ…んっ!」
「大丈夫? もう痛くない? 気持ち良くなってきた?」
「うっ…。あぅ…っ!」
「これからもっと痛い事するけど…耐えられそう?」

 流石に心配になってそう聞いてみると、海馬はそれでもコクコクと首を縦に振った。
 海馬の体内から指を引き抜いて自分の制服のポケットを探る段階になって、オレは初めて自分がまだ服を着たままだった事に気付いた。
 何だかんだ言ってオレも余裕が無かったんだなぁと苦笑して、慌てて全部脱いでしまう。
 ついでにポケットに入れてあったコンドームを出して、口にくわえてピッと横に切って中身を取り出した。
 それを見て海馬が訝しげな表情をする。
「何だ…それ…は?」
 それと言っているのは、多分コンドームの事なんだろう。オレは取り出したそれを海馬に見せてやった。

「これ? コンドームだよ」
「…。何でそんなものを持っているんだ…」
「何でってそりゃぁ、いつ何時何が起こるか分からないからな。強いて言うなら男の必需品って奴? まぁとにかく生でするつもりはないから安心しな」

 そう言って笑いかけてやると、海馬はその言葉にプイッと横を向いてしまった。
 てっきり安心するんだと思っていたから、その反応に少し驚く。

「別に…いらないのに…」
「ダーメ。妊娠したら困るのお前だろ?」
「女に戻ったばかりでまだホルモンバランスも安定してないから、妊娠するとは思えない」
「それでもダメ。こういうのはな、男のエチケットなんだよ。コレを使うか否かで、いい男かそうでないかが決まるもんなんだぜ」
「………。初めては…そのままが良かった…」

 未だ不満を言う海馬を宥めすかして、オレはさっさと自分のペニスにゴムを被せてしまう。
 ついでに今まで驚かし続けてくれた仕返しとばかりに、爆弾発言を落としてやる事にした。

「将来結婚して子供が欲しいと思った時は、ちゃんと生でやろうな?」

 その言葉に海馬の顔が一瞬で茹で上がる。
 どうやらちゃんとプロポーズなんだと認識されたらしいと安心して、オレは海馬の足の間に自分の身体を割り入れた。
 濡れた膣の入り口にペニスを押し当てて、そっと海馬の身体を抱き締める。
 その動作で海馬もこれから何が起こるのか分かったのだろう。突然現実に戻らされたように、小さく震えだしてしまった。
「大丈夫…。大丈夫だからオレを信じて…。力抜いててくれよな」
 海馬の腕を取ってオレの背中に回してやる。その手がしがみついてくるのを確認して、オレはグッと下半身に力を入れて海馬の身体の中に入り込んだ。

「うっ…! あっ…はっ! やぁっ…!! いたっ…! 痛いっ! う…あぁ―――っ!」

 途端にビクビクと撥ねる細い身体。ギュッと瞑られた瞼からは涙がボロボロと流れ落ちている。それを指で拭って優しく頭を撫でてやる。
「ゴメンな…。やっぱ痛いよな…」
 何とか落ち着かせようと頬や額やこめかみにキスを落としながら、オレは何とか自身を全て海馬の体内に飲み込ませた。
 海馬の身体を抱き締めながら暫くそのままじっとしていると、オレの肩口に顔を埋めていた海馬がそろりと顔を上げる。
 涙でグショグショだったけど、その顔には否定の色は浮かんではいなかった。

「も…へ…き…。続け…て…」
「でも…お前…」
「こんなの…平気だ…。女なら最初は皆…こうなのだろう?」

 これ以上の心配は逆に覚悟を決めた海馬にとって失礼になると思い、オレは黙って頷いて行為を続ける事にした。
 長い足を持ち上げて熱くて狭くてグッショリ濡れた体内に、自分のペニスを何度も突き刺す。

「っ…。んんっ…。ひぁっ! あっ…あぁっ…!」
「海馬…っ。好き…だ…っ。オレ…お前が好きだ…っ!」
「あぅっ…。オレも…オレも好き…っ。ずっと好き…だった…!」
「くっ…! お前…凄い…。中…気持ちいい…。もう…すっげ可愛い…」
「あぁっ! 城之内…っ! 好き…好き…!」

 耐えきれないようにオレの背に回した腕に力が入って、ガリリと背中を引っ掻かれる。
 それを痛いなぁとは思ったけど、その痛みすら愛しくて仕方が無かった。

「あっ…! ひぁぁ…っ!! やぁぁっ―――っ!!」

 最後に思いっきり背を反らして海馬がイッた。それと同時にオレも強く締め付けられて、耐えきれずに達してしまう。
 そしてそのまま二人して脱力し、共に布団に身体を沈めた。


 数分後。何とか息を整えて、オレは自分の身体を起こす。
 そして海馬の体内から自分のペニスを引き出すと、白い足の間に鮮血が流れているのに気付いた。
「あ…、血が…」
 思わず呟くと、海馬もそれに気付いて半身だけ起き上がった。
 それを見て取って眉を顰めてしまう。
「すまない…。シーツが…」
 余りに申し訳なさそうにしているのに、返ってこっちが焦ってしまった。
「いや、いいよ。こんなん洗えばいいし。それより身体大丈夫か? 辛くない?」
 オレの問いに海馬が慌てて首を横に振る。
 あんなに余すところ無く全身を見られたというのに、起き上がった海馬は脱ぎ捨てたブラウスを胸に当てて必死で身体を隠そうとしていた。
 顔は相変わらず真っ赤に染まっていて、視線はうろうろと彷徨い一向にこっちを見ようとしない。
 そんな姿を見てオレはまたコイツの事を愛おしいと思った。
 さっさとゴムの処理をしてゴミ箱に投げ捨てる。
 そして裸のまま近付いて、恥ずかしそうにしている海馬をギュッと力強く抱き締めた。
「っ…! じ…城之内…っ」
「お疲れさん。初めてだから辛かっただろ? 風呂入るか? 入るなら用意するけど」
 顔を覗き込んでそう聞くと、眠そうな目をして海馬は首を横に振る。
「眠い…。明日の…朝でいい…」
「じゃ、このまま一緒に寝ちゃう?」と聞くと黙ってコクリと頷いたので、オレ達はそのまま布団に横になった。
 掛け布団を掛け、細い身体を抱き締めて一息つく。
 慣れない事に余程疲れたのだろう。腕の中の身体は既に規則正しい呼吸を繰り返していた。
 無意識にオレの背に回された腕が、キュッと力を入れて抱き締めてくる。
 海馬を起こさない程度に抱き締め返し、オレもゆっくりと眠りへと落ちていった。