このページは、二礼が自分の為にメモとして残した設定と考察のページです。
こうしないと自分が作った設定を忘れていってしまうもので…w
読んで下さる他の方も、その内意味不明な部分が出てきたりしてしまうと思いますので、このページをUPする事にしました。
こういう設定や考察を気になさらない方は読まなくても大丈夫だと思います。
あと、作った設定を全部載せてしまうとネタバレになってしまうので、話が進むにつれて少しずつ増やしていこうと思っています。
(ちなみに、懲りすぎた設定を作ってしまった為に、小説内には出てこない設定もいくつかあります…w)
・黒龍国
肥沃な平野に広大な国土を持つ国で、守護龍は『真紅眼の黒龍』。
武力によって国を支えてきた武の強国。
隣国の白龍国とは同盟国だが、あくまで属国として扱っている。
国主は皇帝で、基本的に世襲制。(正妃は皇后、第一皇位継承者は皇太子と呼ばれる)
東は白龍国がある高い山々に、西は冥龍国との国境にもなっている大河に挟まれ、南には海が広がっている。
基本的に恵まれた国土と気風で農業が盛んだが、東の山から流れてくる川からは砂金が取れ、金の加工技術も高い。
三百年前の七年戦争では戦勝国となり、それより代々皇帝の正妃は白龍国から娶っている。
成人年齢は十七歳。
皇太子(皇帝)は十七歳で成人すると同時に、白龍国に正妃の要請をする事が出来る事になっている。
ちなみに皇太子は九歳から十五歳までの六年間、白龍国に法と規律を学ぶ為の留学に行く事になっている。
(学ぶべき事も勿論多いが、本来の目的は将来の正妃(皇后)探し)
正妃(皇后)は白龍国から選ぶことになっているが、同国の者から側室を持つことが許されている。
モデルは古代エジプト。気候は中世フランス。
伝説では今から約三千年前にこの地にどこからともなく一匹の黒龍が飛んできて、自らの持つ武の力をそこにいたある人間に与え、ここに強く豊かな国を造れと啓示したという。
そして黒龍はその地を自ら護ると言い、地中に姿を消してその大地そのものになったという。
力を与えられた人間はやがて皇帝として周りの部族を次々と収拾し、やがて黒龍国という一つの国を造った。
ちなみに大地になった黒龍の息吹が形になったものが、皇宮地下にある巨大黒水晶だと言われている。
・白龍国
東に聳える高山の中腹に国土を持つ国で、守護龍は『青眼の白龍』。
法と規律により国を支えている法の国。
隣国の黒龍国との関係は一応同盟国となっているが、基本的には属国の域を出ていない。
国主は法皇で、先代法皇が亡くなると神官達により、初代法皇の血筋の中から託宣で選ばれる。
国土の殆どが険しい山肌の為、農業には向いていない。
ただ足下の山々からは鉱物が豊富に取れる為、それを隣国の黒龍国に輸出する事により、逆に食物を輸入している。
三百年前の七年戦争で敗戦国となり、それにより黒龍国皇帝の正妃(皇后)を無条件で差し出す盟約がなされている。
成人年齢は十五歳。
ちなみに法皇と言えども普通に結婚も出来るし子供も作っても良い。
ただし世襲制は認められていないので、その子が次の法皇を次ぐとは限らない。(託宣された場合は別)
基本的に一夫一婦制。
モデルは現チベット自治区。
伝説では今から約三千年前にどこからともなく飛んできた白龍が山の頂に留まり、そこにいた人間に自らの持つ聖なる力を与え、ここに法と規律による美しき国を造れと諭したのが始まりと言われている。
諭された人間は法皇となり、山の民族を束ねて白龍国を造った。
黒龍国の伝説とよく似ているが、向こうの国の伝説と違うのがその後の白龍の行方がはっきりしない事である。
その事により伝説はいつしか初代法皇こそが白龍の化身とされ、それ故に初代法皇の血を必要以上に尊ぶ風潮が生まれた。
・冥龍国
黒龍国の西に位置し、大河を挟んで睨み合っている小国。
歴史は浅く、五十年程前に傭兵崩れ達が集まって作り上げた武力国家。
黒龍国・白龍国にならって『龍』の文字を付けた国名にしたが、特に守護龍がいる訳では無い。
元々が屈強な傭兵の集まりの上、最近は統率力も付けてきて、いつ大河を超えて黒龍国に攻め込んでくるか分からない状態が続いている。
・奇跡の子
黒龍国や白龍国(特に殆どが白龍国)で産まれる半陰陽の子供達の隠語。
初代法皇の血筋を何より尊いものと考えている白龍国の貴族の間では無理な近親婚を繰り返し、その結果、男でも女でも無い中途半端な奇形児が多く生まれるようになった。
貴族達の間では勿論そうういう子は子孫を残す事の出来ない『忌むべき子』として扱われていたのだが、そんな『忌み子』達の身体にも尊い初代法皇の血が流れているのは間違いの無い事実である。
更に近親婚を『初代法皇の血を守る為に当然の行い』とする自分達の罪を正当化する為、半陰陽の子を『忌み子』という悪い印象ではなく『奇跡の子』として尊い子として扱うようになった。
ただしそれはあくまで表向きの表現で、彼等(彼女達)が未だに『忌み子』として扱われているのは公然の事実である。
この隠語は後に隣国の黒龍国に伝わり、やがて黒龍国でも普通に使われるようになった。
また、黒龍国ではこのような忌み嫌われ蔑まされている子供達を救う為、『奇跡の子』の専門医が誕生している。
・七年戦争
今から約三百年前に勃発し、七年もの間続いた黒龍国と白龍国との戦争。
白龍国の時の法皇が黒龍国の国土に目を着け、一方的に突如黒龍国へと攻め入った。
先手を取られて黒龍国は初めは苦戦を強いられたものの、後半になると武の国としての実力を出し始め、最終的には白龍国本土へ攻め入ることに成功した。
戦争が始まって七年後、黒龍国の皇帝は自ら白龍国の法皇宮へ攻め込み、ついにその戦争は終わりを告げた。
これにより以来白龍国は黒龍国の属国となり、代々皇帝に正妃(皇后)を無条件で差し出さねばならなくなった。(白龍国側に拒否権は無い)
正妃(皇后)とは聞こえが良いが、結局は体のいい人質に過ぎない。
・愚皇(ぐこう)
三百年前に黒龍国に突如攻め入った時の白龍国法皇の事。
これにより戦争は七年にも渡って続き、黒龍国・白龍国双方に甚大な被害を与えた。
戦争終結後亡命しようとしていたところを、黒龍国の兵士に逮捕される。
その後、黒龍国及び白龍国の両国の裁判官により戦犯裁判が開かれ、『法皇でありながら自ら戦争を起こし、両国の兵士並びに民間人等の多数の人命を失わせた罪は非常に重い』とされ死刑を言い渡される。
判決から僅か十日後、処刑が決行された。
処刑後、白龍国の神官達の手により託宣がなされ、新しい法皇には彼の弟が就く事となった。
この事から後の白龍国では、彼の事を『愚皇』と呼び蔑む風潮がある。
また、新しい託宣で二人兄弟の兄に当たる人物が新しい法皇に選ばれると「また『愚皇』の再来ではなかろうか」と、三百年経った今でも余り歓迎されない傾向にある。
(件の『愚皇』が二人兄弟の兄であった為)
・誓いの泉
黒龍国の皇宮下に広がる美しい泉の事。
泉と言っても結構広い。
周りの壁には水晶がそこかしこに埋まっており、それが自然発光して地下の空間はまるで日が差しているように明るくなっている。
中心地に小島があり、そこに黒龍の息吹と言われている巨大黒水晶が立っている。
泉の水は神聖で、決して武器や衣服を纏ってその水に入って入ってはならず、また皇族以外の人間がその水に触れることも許されていない。
黒龍国の皇家に属するものは水晶の尖った部分で指先をわざと切り、その流れ出る血で水晶の表面に自分の名前を書いて誓いを立てる風習がある。
誓いを立てるのは殆どが皇帝(皇太子)で、主に十七歳の『成人の儀』、『皇帝即位の儀』、そして正妃(皇后)との『結婚の儀』の三回である。(側室との『結婚の儀』の場合は誓いを立てない)
それ以外にも他国との戦争が起こった場合に、『戦勝祈願の儀』と、戦争に勝利し無事に帰って来られた場合の『戦果報告の儀』の場合にも名前を書く事になっている。
当たり前だが、白龍国からやってきた正妃(皇后)との『結婚の儀』の場合は、嫁いできた正妃(皇后)も自ら名前を書くことになっている。
・守り人の一族
代々黒龍国の皇宮地下に住み、誓いの泉を守っている一族のこと。
一族は普段は別の場所に暮らしている。
新しい皇帝がたつとその皇帝に一番近い年齢の者を一族の中から選び出し、誓いの泉の守り人として一人地下で暮らすこととなる。
故に一族とは言ってはいるが、大体は『守り人』だけで意味が通じるようになっている。
守り人の一族は地下で暮らすに特化していて、その肌も髪の色も真っ白く、目の色は紅く輝いている。
その紅く輝く目が黒龍国の守護龍と同じ眼の色だとして、神聖視されている。
ちなみに誓いの泉では皇帝(及び皇后を初めとした各皇族)は丸腰となる為それを護る役目も担っているが、その皇帝や皇族達の肌に指一本触れることは許されていない。
・願いの儀
誓いの泉にて王族のみが行うことが許されている儀式。
皇族の身の安全や国の行く末に関して願いがある時に行われる。
通常の儀式のように黒水晶に願いを込めながら名前を書くだけなのだが、願いが叶うまでは例えどんな理由があろうとも、毎日それを繰り返さなければならない。
一日でも休めば願いは一生叶うことが無いと言われる。
願いが叶った時は『感謝の儀』として名前を書くことで一連の儀式は終了する。