後編です…。
うん…あの…。
姫はじめだからって詰め込み過ぎましたね…w
受け取ったヒョウ柄パンツを一旦ソファの端に置いて、海馬はバスローブの中に手を差し入れて今まで履いていた下着を下ろし始めた。スラリとした長い足から抜き去ったそれはグレーのボクサーブリーフ。海馬がオレとセックスをする時に、好んで身に着ける下着だ。
このグレーって色は、水に濡れたりするとその部分がハッキリと分かる色だった。
恥ずかしい言葉で海馬を追い詰めて、下着の上から掌でまさぐると、海馬はすぐにペニスを勃起させて先走りの液を垂らし始める。じわりと下着に滲む染みにニヤニヤしながらオレが揶揄すると、海馬は耳の先まで真っ赤にして顔を背けるんだ。あんまりしつこくすると怒り出すけど、本気で嫌がっている訳じゃ無い。
だってそうだろ? 本当に嫌だったら二度と身に着けない筈だ。ところが海馬は嫌がるどころか、セックスの度にわざわざグレーの下着を選んで着て来る。つまりオレが揶揄する事も、一種の羞恥プレイとして楽しんでいるって事だった。
本当にもう…何て言うかねぇ…。
そのドM根性にはオレも感心してしまう。
そんな事を思いつつじーっと海馬の行動を見守っていると、それに気付いた海馬がパッと頬を紅色に染めてオレを睨んで来た。
「な…何なのだ…」
「ん?」
「そんなに見詰めるな」
「あれ? やっぱ恥ずかしい?」
「からかうな! あっちを向いていろ!」
海馬は丁度グレーのボクサーブリーフの代わりにヒョウ柄パンツを手に取って、それに足を通そうとしていたところだった。もう少し足を上げればバスローブの中身が見えたのになぁ…と残念に思いつつ、オレは「はいはい」と軽く返事をしてソファーまで歩いて行った。そしてそこにどっかりと腰を下ろすと、海馬の方から視線を背ける。
恥ずかしいの好きな癖に…素直じゃないんだからなぁ…。
背後からゴソゴソと聞こえる着替えの音に、オレはニヤニヤしながらそんな事を考えていた。
やがてピチッという薄い布地が肌に張り付く音と共に「履けたぞ」という海馬の声が聞こえてきた。振り返ると顔を赤らめて、実に恥ずかしそうに突っ立っている。履けたと言ってもバスローブを羽織っているから、下半身は隠れたままだ。手をチョイチョイ動かして海馬を呼ぶと素直にこっちまで歩いて来たので、オレはソファーに座ったまま海馬の腰を掴んで目の前に立たせてやった。
「ちゃんと履けた?」
そう聞いてやると、海馬は無言でコクリと頷く。「んじゃ見せて?」となるべく無邪気にお願いしてみたら、海馬はまた少し顔を赤らめながらも自分でバスローブの合わせを左右に開いてくれた。バスローブの奥からオレの目の前に晒されたそれに、思わずゴクリと喉が鳴る。
「うわぉ。すげぇ…」
意識した訳じゃないけど、自然に感嘆の声が漏れた。
薄い布地のピッタリしたビキニパンツは、海馬の性器をもろに目立たせている。まだ全然勃起してないっていうのに、ふっくらとした膨らみがいやらしい。目が離せなくてじーっとそれを見詰めていると、ヒョウ柄の布地に包まれたそれがピクリと動いて少し大きくなった。
「あ…余りじっと見るな…」
「恥ずかしいんだ。見られるの好きな癖に」
「っ………!!」
「可愛がってあげるから、もうちょっとこっちにおいで。オレの足跨いで…そう…」
真っ赤な顔でオレにそう言う海馬に、だけどオレは逆に海馬がもっと恥ずかしくなるようにからかってやる。そうされるのを海馬が望んでいるって知ってるからな。
案の定、すっかりやる気になった海馬は、オレの言うとおりに身体を前に進めて来た。
よしよし、素直で良い子だね。ご褒美に一杯可愛がってあげよう。
「そのまま前開いてろよ」
そう言うと海馬はコクリと頷いて、今まで以上に見易いようにバスローブの裾を広げてくれる。それに満足して、オレは海馬の白い足に両手を這わせた。脛から膝頭を辿ってしなやかな筋肉の付いた太股をサワサワと撫でる。そしてそのまま掌を背後に回して、尻に辿り着いた。
海馬が今履いているビキニパンツは、背後がTバックになっているタイプのものだった。つまり臀部を包む布地は殆ど無く、今海馬の尻は剥き出しの状態だ。
滑らかな肌を楽しむように尻を撫で、指を使ってワシワシと揉む。女性みたいに柔らかくは無いけど、この弾力もかなり癖になるんだよな。
「っ…。んっ…」
尻を揉む度に海馬が小さく声を出してピクピクと反応する。同時に目の前のペニスも震えて反応しているのを見て取って、オレは顔を近付けて布地の上からそれを咥えた。歯を立てずに唇だけで、あむあむと食んでやる。
「んっ…! あ…あっ…」
まだ柔らかいペニスをはぐはぐしていると、段々とそれが硬くなって大きくなってきた。弾力が出て来たペニスを唇だけで挟んで下着の上から舌でザリザリ舐めると、薄い布地はあっという間にびしょ濡れになってしまう。ヒョウ柄のビキニパンツは既にテントを張り、薄い布地はパンパンだ。更に先端から滲み出てきた先走りの液によって、ペニスを覆っている部分の布地はぬるぬるになっていった。
「やーらしい。パンツこんなに濡らしてさ」
ぬるつく先端に舌を当てながら、海馬の事を見上げてやる。ついでにニヤッと笑ってそう揶揄すると、海馬は真っ赤な顔で瞳を潤ませながらブルブルと身体を震わせていた。バスローブの合わせを左右に開いている手も震えているし、足もガクガクだ。
海馬がそろそろ限界なのを知りながら、オレはそれでも下着の上から焦らすような愛撫を続けた。ペニスを食む度にバスローブの裾を持っている手が下がってくるのに気付いて、オレはその手をもう一度上に持ち上げてやる。
「ほら、ちゃんと開いてろよ。落としたら後でお仕置きだからな」
「うっ…あぅ…!」
真っ赤な顔をしてついに涙をポロポロと零しながらも、海馬はバスローブの裾をギュッと握りしめて合わせを左右に開いた。それに「うん、良い子」と囁いて、オレはまたペニスを食む作業に戻る。
「やっ…! あ…んっ。もう…っ」
唇だけで挟み込み、時折布地の上から舌で舐めるだけというもどかしい愛撫に、海馬の腰がゆらゆらと揺れ始めた。完全勃起したペニスをオレにグイグイと押し付け始める。
だけどオレは決して焦らずに、下着の上からじっくりとそれを嬲ってやった。
直接的な刺激は与えない。優しいだけの、ちょっと残酷な愛撫。
「あっ…! うぅっ…! あぁぁ…っ!! も…ダメだ…っ!! ぅあ――――っ!!」
海馬の足と腰がガクガクと激しく震えて、そして身体がカクンと前のめりになった。傾く身体を支える為に両方の手がオレの肩を強く掴む。その途端、オレの頭の上にバスローブのタオル地がパサリと落ち、同時に咥えていたペニスがブルリと震えたのを唇で感じた。先端部分を包んでいた布地に、じわりと生温かい液体が染み込んでいくのが分かる。
「あ、お前…。勝手にイッたな…」
少し睨み付けてそう言うと、海馬はまるで親に怒られた小さな子供の様な顔をして萎縮していた。
「しかも手ぇ離しやがって…。ちゃんと開けてろって言っただろ?」
「す…すま…ない…っ」
「謝ってもダメ。お仕置きします」
ニヤリと笑ってそう告げてやると、海馬は困惑した表情をしながら顔を真っ赤に染めていた。そしてほんの少しだけ…口角を上げて笑ったのをオレは見逃さない。
そのお仕置きを待っていた…という海馬の心の声が聞こえてくるようだった。
全く…。オレに気付かれないとでも思ってたのかねぇ? 本当に困った変態だよ、お前は。
下半身がガクガクになって全く力が入らない海馬の身体を支えるようにして、オレ達は寝室までやってきた。羽織っていたバスローブを毟るように脱がせて、そのままベッドに細い身体を転がしてやる。細身の身体がベッドのスプリングに軽く弾むのを横目で見て、オレはそのまま海馬の上にのし掛かった。
青い瞳を潤ませてこちらを見てくる海馬にニヤッと笑ってやって、細い顎を掴まえて唇を合わせる。最初から薄く開いている唇の隙間から舌を差し込むと、まるでそれを待っていたかのように熱い舌が絡まってきた。
チュクチュクと濡れた音を起てながら海馬の口中をまさぐって、息苦しくなってきた頃に顔を離す。トロリとした唾液が、オレ達の舌先から細長く繋がった。
「城之内…」
何か言いたげな海馬を無視して、オレはそのまま細い首筋に唇を当てた。Yシャツの襟に隠れるギリギリの辺りを狙って強く吸い付きながら、平らな胸に掌を這わせる。引っかかった尖りに指先を載せて、キュッと少し強めに摘み上げた。
「うっ…! はぁっ…」
微かに痛がる素振りを見せながらも、海馬は熱い吐息を吐き出した。オレはその反応に至極満足して、首筋を吸っていた唇を胸に移動させる。そして摘まれて真っ赤になった乳首を咥えて、わざと濡れた音を起てながらチュウチュウ吸ってやった。
「あっ…。ふぅ…ぅ…っ」
オレが強く吸い付く度にビクビクと身体を揺らし、海馬は震える手でオレの髪を掴んできた。ギュウッと力を入れて掴まれると流石に痛くて、オレは一旦胸から唇を離して海馬の顔を覗き込む。
快感で顔を真っ赤にして青い瞳を潤ませた海馬は、少し戸惑ったような表情でオレの顔を見返してきた。
「す、少し待て…っ」
「何だよ…。てか、あんま髪掴むなよな。痛いだろ」
「じょ…城之内…っ」
「何?」
「灯りは…消さないのか?」
「ん…?」
海馬の言葉にオレはちらっと天井を見上げた。リビングから移ってきてそのままベッドに転がったから、いつもは落とす筈の照明が明るく部屋を照らしている。
本当はここで一旦ベッドから離れて灯りを落としても良かったんだけど、今日のオレはこのまま海馬を抱くことに決めていた。だってほら…、お仕置きだし。
「灯りは消さないぜ。今日は明るいまんまヤルつもりだからな」
「そ、そんな…っ」
「お仕置きだって言っただろ? それにお前だってじっくり見られながらヤルの好きな癖に」
「それ…は…」
「はいはい。お喋りタイムはこれで終了。パンツ脱がすから大人しくしてろよ」
そう言ってオレは身体を起こすと、海馬の身体にピッタリ張り付いたヒョウ柄のビキニパンツに手を掛けた。わざとそろそろと焦らすように下着を下ろしていくと、精液でドロドロになったペニスが煌々とした灯りの元に露わになる。ニチャッ…という粘ついた音が凄く卑猥だ。
その音は海馬にも聞こえていたらしく、いつの間にか海馬は真っ赤な顔を両腕で覆うように隠していた。
ていうか…今更だよな? こんな事なんか大した事ない位の恥ずかしい事、もっと一杯してるっていうのに…。
でもオレは気付いていた。
オレがドSとして目覚めていくのと比例して、海馬のドM度もどんどん上がっていっているんだ。
以前の海馬は、オレをドSとして目覚めさせる為に必死だった。変態プレイを唆して自分も夢中でそれにハマって、恥ずかしさなんて二の次だったんだ。でもいざオレがドSとして目覚めてしまうと、今度は自分のドMっぷりに目を向ける事が出来るようになっていった。
ドSになったオレから意図しないプレイを強要される。自分が想像していた以上の羞恥プレイがそこにはある。
だから海馬は、どんどん恥ずかしがり屋になっていった。以前の海馬からは考えられない程に、羞恥プレイに対して弱くなっている。けれど海馬はそういうプレイが気持ち良いって事もよく知ってるし、オレもそんな海馬が可愛くて可愛くて、とてもじゃないけど止められない。
「凄ぇな海馬。ここ…ドロドロだぜ」
海馬が恥ずかしくて堪らなくなるのを分かっていて、わざと追い詰めるような言葉を吐いた。案の定、海馬はますます顔を赤くして羞恥でブルリと身体全体を震わす。プルプルと震える足先からヒョウ柄パンツを抜き去って、オレはそれを手に持った。
「こんなに濡れてちゃ気持ち悪いだろ? 今拭いてやるからな」
「拭いて…? って…お前! 一体何するつもりだ…っ!」
オレの言葉に腕の隙間からチラリと視線を走らせた海馬は、オレが手に持っていたヒョウ柄のビキニパンツを見て、慌てたように身体を起こした。そんな海馬に特に慌てる事も無く、オレは片手で押さえ付けて再びベッドに寝転がす。
柔らかい羽根枕に頭を載せた海馬が心配そうに見上げてくるのにニヤリと笑って、オレは持っていたパンツを裏返して、わざと濡れた裏面で海馬のペニスを包み込んだ。布地に纏わり付いた精液と、海馬のペニスに纏わり付いた精液が、ぬるりと滑ってグチュリと卑猥な音を起てる。
「ふぁっ…!?」
ペニスを掌で握っているオレでさえ異様な感覚だって思った。握られている海馬なんてもっと堪らない感覚だったんだろう。ゾワリと肌を粟立てて、焦ったように目を大きく開いて声を裏返させていた。
「おー! 凄いな海馬、超ぬるぬるー! 拭けば拭く程、どんどん濡れてくるんだけど」
「あ…当たり前…だ…馬鹿っ!! もう…やめろ…っ!! っ…くぅ…っ!」
「嫌でーす。こんなに気持ち良さそうなのに、やめちゃっていいの?」
「やっ…! 気持ち…悪い…っ!!」
「またまた…嘘ばっかり。じゃぁどうしてこんなに派手に勃起してんだよ」
「っ…! んっ…あ…あぁっ…!」
「ほら、こんなに喘いでいるのに…。実はもうイキそうなんじゃないの?」
握っているペニスはもうガッチガチに硬くなっていて、ビクビクと走る震えがこっちにまで伝わってくる。海馬は片手でシーツをギュッと掴み、もう片方の手でオレの肩に爪を立てていた。涙をボロボロと零しながら激しく首を左右に振って、甘い声で絶え間なく喘いでいる。
海馬の股間はもうドロドロのグチャグチャだ。薄い布地のビキニパンツもグチョグチョに濡れていて、最早原型を留めていない。
「うぁ…! あっ…も…もう…っ!! あぁっ…イッ…ク…! いっ…ひぁっ…あっ…あぁっ―――――!!」
やがて限界を迎えた海馬がビクビクと激しく痙攣して、反り返って身体を硬直させた。掌の中に生温かい粘液が大量に溢れてくる。一度イッてもまだ軽く絶頂が続いているらしかったので、手の中のペニスを軽く上下に扱いてやった。その度に海馬はピクピクと痙攣し、ペニスの先端からピュルピュルと白い精液を飛ばして果てる。
海馬が射精をする様はいつだって凄まじいんだけど、二週間ぶりに見る痴態は予想以上のものだった。ましてや今日は明るい中でしているため、海馬の全てを細部まで観察する事が出来る。
二度目の射精を全て終えて、ベッドの上でグッタリと横たわっている海馬から、オレは目を離す事が出来なかった。思わずゴクリと喉を鳴らすと、未だ荒い呼吸を繰り返している海馬が薄目を開けてこちらを見る。
目の周りをほんのり紅く染めて潤んだ青い瞳で見つめてくる海馬は、もう最高に色っぽかった。
そんな色っぽい姿態を見せられて、オレの息子もそろそろ限界だと訴えかけてくる。オレは持っていたびちょびちょのヒョウ柄パンツをベッド下のゴミ箱に投げ入れると、力を無くしてだらりと伸ばされた海馬の足を担ぎ上げた。
濡れたパンツと先程の射精のせいでオレの手はドロドロに濡れていたから、そのまま背後に手を伸ばして海馬の後孔に指を触れさせた。ぬるっと滑る感触にちらりとそこを見詰めると、拭いきれなかった精液が既にそこまで垂れていたらしい。
前も後ろもグチョグチョに濡れまくった海馬の下半身が、明るい電気の下で露わになっている。狭い後孔に指を押し込んで体内を慣らしながら、オレは余りの興奮に自分の呼吸がおかしくなっている事に気付いた。ハァハァという短い呼吸しか出来なくて、息苦しさを覚える。
海馬の体内はもう蕩けそうなくらいに熱くて、強く柔らかくオレの指を締め付けてきて、その度に下腹部がギリギリと痛くなった。
はっきり言って…もう限界だった。
「な…なぁ…海馬。もう…いい? オレ…限界…なんだ…けど…」
舌先まで痺れて言葉が上手く出て来ない。
それでも何とか意志を伝えると、海馬が同じくらい切羽詰まった表情でコクリと頷いた。
良かった…。限界だったのは、向こうも変わらなかったようだ。
「ひっ…! んぁ…あぁぁっ!! やぁっ…城之…内ぃ…っ!!」
寝室に海馬の悲鳴が木霊する。
海馬はオレの肩に腕を回して、凄い力でしがみついてきた。まるで逃がさないとでも言うように長い足をオレの腰に纏わり付かせて、ボロボロと泣きながら高い声で喘いでいる。キリキリと背中の皮膚に爪を立ててくるのを感じながら、オレは夢中で腰を振っていた。
一旦奥深くまで挿入して、今度はギリギリまで引き抜く。後は焦らすように浅いところで抜き差ししていると、案の定焦れた海馬が自ら腰を振って押し付けて来た。クイクイと揺れる腰が堪らなくエロい。
「やっ…! 嫌だ…もう…っ!!」
「ん…? 何…?」
「もう…焦らすな…っ!! も…もっと…!! もっと奥まで…挿れて…くれぇ…っ!!」
眉根を寄せて快感に咽び泣きながら、海馬はオレの耳元でそう叫んだ。途端にオレの下腹部がズキリと痛みを訴える。
くっそ…! 何て事言いやがる。勃起し過ぎて痛いだろ…っ!!
計算してんのか天然なのか知らないけど、今の台詞は強烈だった。頭に血が昇り過ぎて視界が真っ赤に染まる。
そこまで言われちゃオレだって遠慮する必要も無いから、あとはガンガンに腰を振って海馬の体内を強く抉った。オレの動きに揺さぶられる海馬が、奥を突かれる度に「あんっ! あぁんっ!!」と甲高い声で喘ぐ。
「ひあぁっ…!! 気持ち…いい…っ!! ぅくっ…! じょ…の…うちぃ…!! 気持ちいい…よぉ…っ!!」
「あぁ…オレも気持ちいいぜ…。お前…やっぱ最高だ…っ!」
「ひっ…ぐっ…!! あっ…! ま…また…イク…っ!! イッちゃ…っ!!」
「いいよ。何度でもイケよ…。気の済むまで相手してやるから…」
「あぅ…っ!! も…っ!! あぁぁっ!! また…アレが…っ!!」
「お? ドライ? いいね。今夜はそのまま朝までヤッてやろうか?」
「やっ! ダメ…ダメ…!! だ…だって…アレは…死ぬ…っ!! んあぁっ!!」
「大丈夫。死にゃしねーよ。ほら…イキたいんだろ? イケよ」
「うっ…あっ…ふあぁぁっ!? あっあっ…あぁぁぁっ――――――――――っ!?」
案の定ドライでイッた海馬は、大きく背を反らせてビクリビクリと激しく痙攣し、見開いた瞳から涙をボロボロと零していた。その拍子にオレのペニスもキュウキュウに締め付けられたけど、何とかイクのは我慢してそのままグリグリと中身を抉り続けてやる。
この間は遠慮してすぐに射精させてやったけど、今日はそこまで甘くしてやらない。体力があろうが無かろうが、朝までヤルって決めたんだ。
一応お仕置きプレイって事になってるけど、そんなのは建前に過ぎない。だって本当は、ただ単に海馬を死ぬ程抱きたかったってだけなんだからな。
十代後半の性欲を舐めんなよ。この二週間の間に溜まりに溜まった欲情を、今夜全部発散してやる!!
「海馬…。覚悟しろよ? 今夜は寝かせてやらねーからな…」
ベロリと舌舐めずりをしながらそう言ったけど、ドライ状態で半狂乱の海馬に伝わったかどうかは分からない。
まぁ…別に伝わって無くてもいいんだけどな。
そう思い直してオレは暴れる海馬を押さえつけると、また奥深くまで犯す事に夢中になった。
結局その後も散々無茶なセックスをして、気が付いたら東の空が明るくなっていた…。
オレも海馬も、もう何度イッたか分からない。オレはまだ体力があるからいい方だけどさ。海馬なんて最後の方は喘ぐ気力も無く、微かに呻きながらオレの動きに合わせて揺さぶられるだけだった。
本当にコイツ、体力無いんだよなぁ…。瞬発力は半端無い癖に。
でも、だからといって本気で嫌がってるって訳でも無いのが、ドMの海馬君らしいところで…。ぐったり疲れ果てながらも体内はトロトロに熱くて、絞るように柔らかくオレを締め付けてくる。奥を突く度に顔を赤くして「あっ…あっ…」と短く喘ぎ、そのまま最奥で射精するとブルリと身体を震わせてオレにしがみついてきた。で、極めつけは「もっと…」と至極色っぽい声でオレの耳元に囁くんだ。
そんな事されれば、流石にいい加減止めようと思っていたオレも止められなくなってくる。
つまり、この状況はオレのせいだけじゃ無いって事だ。
全ての体力を使い果たした海馬は、今はオレの隣でぐっすりと眠っている。ちょっとやそっとじゃ起きないくらいの深い眠りだ。
汗でしっとり濡れた栗色の髪を優しく撫でて、細い身体を抱き寄せた。眠っている為にいつもより温かいその身体に安心して、オレも先程から襲って来ている眠気に意識を委ねる事にする。
何て言うか…凄まじい姫はじめだったな…。
そんな事を考えつつ眠りに落ちる瞬間、オレは大事なことを海馬に伝え損なっている事に気が付いた。
しまったと思ったけど、時既に遅し。オレの意識は吸い込まれるように闇に落ちていく。
仕方が無いな…。次に目覚めた時にはちゃんと言おう。
「明けましておめでとう! 今年もよろしくな!!」
ってな。