誕生日な二礼です、こんばんは。
何だかんだ言って、一年が過ぎるのは早いですね~。
ついこの間誕生日を迎えたと思ったら、もう一年後の誕生日が来てしまいました…w
去年までは普通に誕生日を迎えていたのに、今年はお腹に0.5人前の人間がいるので、何か不思議な感じです(´∀`)
無事に出産までこぎ着ければ、あと四ヶ月半後にはこの0.5人前が一人前として誕生するのか…。
やっぱイマイチ現実感無いと言うか…不思議な気持ちがするなぁ~!
妊娠経過の方も順調のようです。
27日に一ヶ月ぶりの検診に行って来たのですが、特に問題無いと言われて安心しましたv
つーか、エコー最中にも動いているのがハッキリ分かって、このお腹の中にちゃんと人間がいるんだなぁ~と改めて実感してみたり…w
今回は相棒も一緒にエコーを見ていたのですが、初めて我が子が動く様を見て感動していたようですw
普通お父さんは、生まれて来るまで分からないものだしねー。
本日はツイッター上でも沢山の人にお祝いを頂きました(*´∀`*)
皆様、本当にありがとうございました~!
まだまだ本調子という訳にはいきませんが(今日も結局日記だけだし…)、何とか頑張っていきたいと思います。
でも余り無理は出来ませんので、その辺はどうかご容赦下さいませ~!!
あぁ…しかし…。
また歳を取ってしまったな…orQ
でもいいんだもん!!
心は永遠の18歳~20歳なんだから!!www
2011年4月アーカイブ
リハビリ継続中な二礼です、こんばんは。
4月に入ってから、ちょっとずつですが小説書きを復活させています。
といっても、リハビリ程度なんですけどね…w
つわりも治まって体調は大分良くなったのですが、やっぱり完全に元の体調に戻ったという訳では無いっぽいです。
特に困っているのが眠気と集中力の低下なんですよ…;
まぁ…お腹の中で人間一人作っているので、体力持って行かれるのは仕方無いんでしょうねぇ…w
あと夜中に何度もトイレに起きるので、その所為で熟睡出来ていないってのもあります。
どうでもいいけど、昼間に突然眠くなるのは勘弁して欲しいなぁ…。
それでもやる気の方は大分戻って来てくれたので、これからも少しずつ小説を書いていきたいと思っています!
そういや最近、胎動を感じるようになってきました。
まだそんなに激しくないのですが、中の人は結構容赦なくポコポコ蹴ってきます…w
考えてみたらもうすぐ妊娠6ヶ月…。
そりゃ胎動も始まるさね。
出産予定日は9月の中旬なのですが、この調子だと本当にすぐなんだろうなぁ~。
まだまだ先の事だと思って余裕ぶっこいていたのですが、そんな事言っていられなくなるんでしょうねぇ…w
短編に『夢物語』をUPしました。
元々ファンタジー脳の人間なので、運命とか輪廻転生とか大好きなんですよ…w
だってやっぱり、運命によって結ばれている二人とかって萌えるじゃないですか~!
まぁ…その辺は、私が今まで書いて来た長編を読んだ方ならお分かりになっていただけるかと…w
分かり易いな…私…orQ
一万年と二千年前から愛してる~♪
フンフフ~ン♪(*´3`*)
城之内×海馬。海馬の一人称です。
運命の恋人って…萌えますよね~w
「海馬、ちょっとオレの夢物語を聞いてくれない?」
深夜の自分の寝室。熱く…それでいて甘ったるく幸せな行為が終わった後の気怠い空気の中、ベッドに横たわって息を整えているオレに城之内がそんな風に話しかけて来た。額の汗を吸って湿っぽくなっている前髪を掻き上げながら、城之内が部屋付きの冷蔵庫から出してくれたミネラルウォータのペットボトルを受け取る。半身を起こしながらキャップを開け、冷たい水を口にしながら、何だか馬鹿な事を言い出している恋人を睨み付けた。
「何が夢物語だ。どうせ下らない話なのだろう」
そう言うと、城之内は子供っぽい顔で不満そうに頬を膨らまし「別に…いいじゃんよ」と反論してきた。
「どうせ今日はもう眠るだけだろ? 中にも出さなかったし」
ベッド下のゴミ箱に捨てた使用済みのコンドームを見ながら、城之内はそんな事を言う。
確かに今は眠気が勝っていて、起き上がってシャワーを浴びに行くのは面倒臭いと感じていた。いつもだったらシャワーを浴びて体内を洗浄するのだが、今日はそれも特に必要が無い。気怠いからこのまま眠ってしまおう…と思っていたのを、どうやら見透かされていたようだ。
もう一度ジロリと横目で睨んでも、城之内は意に介さずニコニコと笑っている。こういう時のコイツには何を言っても無駄なんだという事は、オレももう知っていた。
「好きにしろ」
ペットボトルのキャップを閉めながら呆れたように言うと、城之内は満面の笑顔を浮かべて「そうする!」と頷いた。
「あのさ…オレ、前にアイツの真実の名前探しとかした事あるじゃん」
城之内の言う『アイツ』というのが、オレの最大のライバルであったあの男である事はすぐに分かった。なので素直に「あぁ」と相槌を打つと、城之内は自分も冷たい水を飲みながら口を開いた。
「アイツの…アテムの記憶の中を彷徨ってる時にな、オレ…お前にそっくりな奴を見かけたんだよ。ずっと昔の、太古のエジプトの人なのにな」
「………」
城之内の話に、今度は何の反応も返さなかった。
オレはその記憶の世界には行ってないし、城之内が言う『オレにそっくりな人間』というのが、どれ程オレに似通っていたのかは分からない。というより、そんな過去の事には全く興味が無かったから、反応の仕様が無かった。
それでもニコニコと笑顔を浮かべながら話を続ける城之内の邪魔は出来無くて、多少不機嫌になりながらもオレは黙って話の続きを聞く事にした。
「後からアテムに話を聞いたら、アイツ…何か名前もセトとか言うらしいけど、そのセトがな。死んじまったアテムの後を継いでファラオになってたんだってさ。で、立派に国を治めていたらしい」
「………」
「アテムが冥界に帰ってしまって、暫くそんな事忘れてたんだけどさ…。最近ソイツの事を夢に見たんだよ」
「ほう…。オレよりそっちの方が好みだったと?」
「ちげーって!! そういう話じゃ無いんだよ。話は最後まで聞けってば!」
何だか面白く無くなって試しにからかってみたら、予想以上に真面目な反応が返ってきて驚いた。
まぁ…確かに、城之内の顔を見ていればそういう下世話な話で無い事だけは分かるのだがな。
城之内は軽くオレを睨み付けると、手に持っていたペットボトルから水をゴクリと飲み込んで、再び言葉を紡ぎ出した。
「いいか? 最後まで黙って聞けよ? 夢の中でオレはさ、そのセトって人に仕える踊り子だったんだ」
「ふぅん。貴様が踊り子…か」
「馬鹿にするなよな。これでも結構有名だったんだぞ」
「夢の中でな」
「ぐっ…! ま、まぁ…そうだけど」
「で?」
「あぁ…それでな。実は踊り子って言っても表向きなだけで、本当は影ながらファラオを守る秘密の護衛みたいなものだった」
「………」
「あ、今馬鹿にしただろ」
「別に」
城之内が繰り出す夢物語が意外に面白くて、オレは少し興味を持ち始めていた。
これが城之内が真面目に語っている話だったら下らない事この上無いのだが、ただの夢物語なら聞いてやっても良さそうだと思って、またむくれてしまった城之内に「続きを」と先を促してやる。
「何か釈然としねぇなぁ…。ま、いっか。それでな? オレはその内そのセトって人に気に入られて、何て言うかまぁ…寝所に呼ばれたりした訳」
「夜伽か」
「うん。でもオレが抱かれてた訳じゃなくて、逆だったけど」
「踊り子が王の寝所に呼ばれて、立場が逆だと? 有り得んな」
「オレもそう思うんだけど、何かそうだった。って、これはどうでも良くってさぁ…」
オレの質問に城之内も少し困ったような笑顔になっていた。だが話を途中で止める気は無いらしく、何度か水を飲んでまた口を開く。
「オレとセトは、夢の中で本気で愛し合っていたよ。セトはオレの事を大事にしてくれてたし、オレも愛するセトの事を守ろうと必死になってた。でも何て言うかさ…オレはセトに出会った瞬間から妙な不安感があったんだ。愛し合って幸せな筈なのに、いつもいつも妙な不安感が付き纏っていてさ…。だから余計に、セトの事を最後まで守り切ってやろうと、自分自身とセトに誓っていたんだよ」
「………」
「だけどある日、大勢の賊が突然王宮に攻め込んで来たんだ。オレは何とかセトを守ろうと頑張っていたんだけど、ちょっとした油断が元で致命傷を負って死んじまった」
「………」
「賊が持っていた剣には毒が塗ってあってさ、どう治療したって駄目だったんだ。他の兵士達のお陰で賊は皆捕らえれて、セトも無事だった。地面に寝っ転がって意識が薄れていく中、オレを見付けたセトが凄い形相で駆け寄って来てさ…」
「………」
「泣いて…くれたんだよ。声も出さずに、ただ顔を歪めてオレの為に悲しんでボロボロ泣くんだよ。それ見てオレは思ったね。あんなに誓ったのに…と。セトを最後まで守り切ると誓ったのに、その誓いを途中で投げ出すような事になって、無様に死ぬしかない自分を凄く後悔して叱咤した。だからオレは、薄れゆく意識の中で新たに誓った」
「………」
「この先何度生まれ変わっても、オレはセトを見付けて、今度こそ最後まで守り通してやるんだと…そう誓ったんだ」
城之内はここまで話した後、ペットボトルに最後まで残っていた水をグイッと飲み干した。そして空になったボトルを、ゴミ箱の中に放り投げる。
カロン…と軽い音が鳴り響くのを、オレはベッドに横になったまま聞いていた。何故か城之内から目が離せなくて、奴の横顔をじっと見詰める。こんな下らない夢物語なのに、どうしてか途中で茶化す気にはなれなかった。
見詰めるオレの視線に気付いた城之内がこちらを振り向き、フワリと微笑み返してくる。大きな手が伸びてきて、軽く頭を撫でられた。その手が本当に優しくて、何だか泣きそうになってくる。
「それからオレは…いやオレ達は色んな時代に生まれ、その度に出会って来たよ」
「………」
「でも何故か、その事を覚えているのはオレだけだったけどな。出会って暫くしてオレは前の記憶を取り戻すんだけど、お前は忘れたままだった」
「ふん…」
まるで自分の物覚えが悪いような言い方をされて、少し気に触ったオレはそっぽを向いた。そんなオレの態度に城之内はクスクスと笑いながら、面白そうにしている。そしてオレの髪を荒れた指先で梳きながら、城之内はまた話に戻って行った。
「お前を見付ける度に、オレはまた再び出会える事が出来たと…凄く嬉しかった。でも嬉しい筈なのに、その度に不安感が襲ってきた。案の定、オレ達は恋人として幸せになりかける度に、何か大きな力で引き裂かれていった」
「………大きな…力…?」
「うん、そう。病気とか…事故とか…事件とか…あと戦争とか。先に死ぬのはお前の場合もあったし、オレの場合もあった。出会う度に不安感が付き纏い、やがて悲惨な別れがやってくる。どんなに強く誓っても、オレはいつだって最後までお前を守る事は出来無かった」
「………」
「その度に泣いて…後悔して…苦しんで。その内恋人になるからいけないのかと思って、お前を見付けても姿を現わさないようにもなった。影ながら守ろうと努力したけど、それでもやっぱり駄目だった。オレはお前を見付け…お前もオレを見付ける。どんなに最初は啀み合っても、その内愛し合うようになって…後はいつも通りだった」
そう話し続ける城之内の横顔は、どこか苦しそうで…悲しげだった。ただの夢物語の筈なのに、まるで本当に体験して来たかのように話すから、オレも何だか不安になる。
だが次の瞬間、城之内はふっ…と柔らかい笑みを顔に浮かべて口を開いた。
「でもな。その夢の最後に、オレは今現在のオレに戻るんだ。そして海馬と出会うんだよ。出会ってから今までの出来事はお前も知ってる通りだけど、その内今回の出会いは今までの出会いとは違うって事が分かるんだ」
「今までとは違う…? 何がだ?」
「ん? それは…」
そう言って城之内はオレの方に顔を向けて優しく微笑みかけて来て…そして言葉を放った。
「何でかは分からないけどさぁ…。今回に限っては、いつも纏わり付いていた不安感が全く感じられないんだよな」
「………? なんだと?」
「お前に出会ってから色々あったけど、何故かオレはずっと気持ちが満たされていた。啀み合ったり憎み合ったりしていた時だって、何だか凄く幸せだったんだ。不安感なんてこれっぽっちも感じない。あるのは…お前が側にいてくれるという幸福感と充足感だけだ」
「随分と…御都合主義だな」
「うん。そうかも知れない。だけど…だからこそオレは嬉しいんだ。今度こそきっと誓いを守る事が出来るんだと…。お前と最後まで幸せに生きる事が出来るんだと、そう確信してるんだよ」
幸せそうに…本当に幸せそうに城之内は笑い、そしてゆっくりとオレの方に顔を近付けて来た。大きな手で前髪を掻き上げられ、額や頬に軽く唇を押し付けられ、そして最後に少し濃厚なキスをされた。
チュッ…という軽い音と共に離れて行く唇に、オレは目を開いたまま妙に男臭い恋人の顔を凝視する。そんなオレを見て、城之内はまた幸せそうに笑っていた。
「さて、コレでオレの夢物語はオシマイ。下らない話に付き合わせて悪かったな」
ニコニコされながらそんな事を言われて、オレは「全くだ」と悪態をついて顔を背ける。だが何故か、心臓がドキドキして胸が苦しい事に気が付いてた。
これはただの夢物語だ。城之内が見た夢の話に過ぎない。なのにどうしてこんなに胸騒ぎがするのだろう…。まるでのぼせたかのように顔が火照って、苦しい位に胸が高鳴る。そして先程から胸一杯に感じている、この幸福感は一体何なのだろうか…。
答えが出ないまま悶々としていると、突然カチリと部屋の電気が落とされる。
「そろそろ寝よっか」
暗闇から聞こえて来る明るい城之内の声に促されて、オレは思考を有耶無耶にされつつも掛け布団の中に潜り込んだ。すぐにオレよりも高い体温の身体が隣に滑り込んできて、スルリと腕が回され優しく抱き寄せられる。
「おやすみ、海馬」
「あぁ…おやすみ。城之内…」
眠る為の挨拶をお互いに交わし、オレはそっと瞳を閉じた。
本当は、先程の城之内の話をもっときちんと考えていたかった。だが城之内の温かい体温に包まれて、元々気怠かった身体はすぐに眠りへと落ちていく。ウツラウツラと遠くなっていく意識に逆らえずに、そのまま眠りに落ちようとした瞬間…。遠くから切ない声が降って来たのに気付いた。
「本当は…夢物語なんかじゃなくて全て本当の事だと知ったら…お前は何て言うんだろうな?」
それはどういう事なんだ? と問い掛けたかったが、幸か不幸かオレの意識はもう眠りの淵に入り込んでしまっていて叶わなかった。ただ、何度も何度も優しく後ろ髪を梳かれている感触だけは感じていた。
その日の夜、オレはとても幸せな夢を見た。
残念ながら夢の内容は全く覚えていない。だが、城之内と手と手を取り合って、長い道のりを最後まで歩いて行くような…そんな夢だったと思う。
夢から覚める瞬間に、今度はオレが城之内にこの夢物語を話して聞かせてやろうと…そう思った。そうしたらきっと、城之内は満面の笑みを浮かべて喜んでくれるだろうと…何となくだが確信していたのだった。
久々に映画鑑賞してきた二礼です、こんばんは。
昨年末からずっと「観たい観たい」と言い続けてきたディズニー映画の『塔の上のラプンツェル』。
3月上旬に相棒がチケットを貰って来てくれたんですけど、皆様ご存じの通り東日本大震災が起きてしまいまして、そのままお蔵入りになってしまっても仕方が無いと思っていました。
それでも4月に入って大分地震も落ち着いてくれたし、東京ディズニーリゾートのイクスピアリも無事に再開したという事で、シネマイクスピアリにまで映画を観に行く事にしました~!
あちこち節電しているものの、イクスピアリ自体はすっかり和やかな雰囲気を醸し出していて安心しました。
期待通り映画も物凄く面白くて、久々に映画を堪能してリラックスしてきました~!
他にも買い物したり外食したりと、本日は休日を満喫出来たと思います(´∀`)
ただちょっと気になった事が…。
映画が終わった後、少し時間があったので、少しあちこちを歩いてみました。
今回の地震で浦安は特に液状化現象が酷かったと聞いていたので、どのくらい酷かったのかとちょっと確かめる程度のつもりでいたのですが、思ったより凄い状態になっていてショックでしたよ…;
綺麗に整地されていた筈の地面は波打ち、あちこちにヒビが入ったりと本当に酷い有様で…。
ディズニーリゾートのバスターミナルも、アスファルトやタイルがガッタガタでした。
バスの時刻表なんかも斜めに傾いていたりと、液状化現象がこの地区にどれだけ酷い被害を及ぼしたのか一目で理解出来ました。
ディズニーリゾート周辺はまだマシな方で、浦安ではもっと悲惨な状態になったところがいくつもあるそうです。
これ…元通り整地し直すのに、どれくらいの時間と費用が掛かるんだろうなぁ…;
液状化現象も舐めちゃいけませんねぇ…;
今回の地震は色んな意味で、本当に怖い地震だったんだなと思いました。
東北も関東も大変ですけど、これからも頑張りましょうね!!
ちなみにどれだけガッタガタかと言いますと…。
まずこれ。黒いアスファルトで固めた部分が、液状化によって下がってしまった部分です。
どれだけ周りの地面より下がってしまったのかがお分かり頂けると思います。
点字ブロックのずれ方を見て下さい。
左のタイル地と右のアスファルト地を見るだけで、どれだけ地面がずれたのかが分かると思います。
突然地面がこんな風になってしまうなんて…。
液状化は怖いなぁ…;
戌の日参りしてきた二礼です、こんばんは。
4月13日の水曜日は、戌の日でした。
無事5ヶ月に入ったので、都内の水天宮までお参りに行って祈祷して来ましたよ~!
戌の日だから混むかなぁ~と思って、朝9時には水天宮に着くようにしたのですが…。
案の定! 朝一だというのに、既に妊婦さんで一杯でしたw
つーか、自分と同じくらい(年齢では無くて月齢的な意味での)の妊婦さんがこんなにいる事自体がビックリだよ…。
今回の戌の日は先勝だったのですが、この直前の4月1日の戌の日は大安でした。
多分もっと混雑していたんだろうなぁ~…www
混んでいるだろうから次回にしようと思ってその日はスルーしたのですが、物見遊山で様子だけ見に行ってみれば良かったなぁ…。
ちょっと後悔w
でも、何だかんだ言ってもお参り出来て良かったと思いました。
祈祷はちゃんと本殿内に入れてくれてそこでやってくれたし、神主さんの祝詞を聞いていると何だかとってもスッキリして安心したんですよね~。
舞い散る桜も本当に綺麗で、良い季節にお参り出来て良かったなぁ~と思いました(*´д`*)
そんなこんなで安心して家に帰って来たら、疲れが溜まっていて体調が悪かったらしく、首に帯状疱疹が…orQ
ネットを見ながら「何か首がチクチクするなぁ~」と手で触ってみたらザラッとして、もう背筋がゾワゾワですよw
鏡を見たら案の定…;
私の場合、痛みはそこまで酷く無いのですが(チクチクするだけ)、ブツブツしてるのが見てるだけで気持ち悪いので、本当に苦手なんですよね…。
いや、帯状疱疹が得意な人ってのもいないと思いますがw
夏場はよく出るので諦めも付くのですが、この季節に出るのは本当に珍しいんですよ~。
やっぱ妊娠して体質変わってるのかなぁ~?
体調管理に気を付けないといけませんね…(´∀`;
『光と闇の狭間で』シリーズに『Episode6』をUPしました。
妊娠分かってから放置しっぱなしで気になってたシリーズだったので、無事続きが書けて少し安心しました。
何て言うかこう…城之内と海馬が支え合っている感じが好きなので、ついついこういう話になってしまうんですよねぇ~…w
ま、いっか!
コレは元々そういうのを目的として始めたシリーズなので、その辺を敢えて主張して書いていこうと思います。
他のシリーズも書きたいの一杯あるんだよなぁ~。
特に百合城海…何とか続きを書きたい!!
身体重くなって来たけど、頑張ります!!
海馬と初めて身も心も結ばれてから二週間後。予定通りオレは入院をし、視力回復の為の再手術をした。ありがたい事に手術は無事成功し、今は手術の傷痕を癒やす為の入院生活を続けているところだった。
先生からは手術は成功したから安心してくれとは言われたものの、再び暗闇に閉ざされた視界にオレは不安が募っていくばかりだった。手術日から十日程が経ったけど、未だにオレの目は包帯に巻かれたままで、それを外す事は出来無い。大丈夫だとは信じていても、せっかく光や影や色を感じていた視界が暗闇に戻ってしまった事が、オレから余裕を奪い去っていた。
恋人の海馬は、仕事帰りにたまに見舞いに来てくれていた。アイツにはなるべく心配を掛けさせないようにとなるべく明るく応対していたけど、果たしてちゃんと誤魔化し切れているかどうかは自信が無い。笑顔を浮かべているつもりでも、時々自分の頬が引き攣るのが分かるからだ。
海馬はもう、オレに余裕が無い事を知っているのかもしれない。それでもアイツは何も言わなかった。何も言わないで、ただ普通に色んな話をして帰っていくだけだった。オレはそれを…とてもありがたいと思っていた。
今のオレには、本当に余裕という物が無い。気を張っていないと、今すぐにでも泣き出してしまいそうだ。いい年して情けないとも思うけど、こればっかりはどうしようも無い事だった。
こんな情けない姿を海馬に見られるのは嫌だったから、海馬が何も気付かないフリをしてくれているのが本当にありがたいと思っていたんだ。
「………?」
そんな事を考えつつ午後の緩やかな空気にうつらうつらとしていたら、廊下から聞き慣れた足音が聞こえて来た。
オレが入院生活を送っているこの部屋は、海馬の力添えのお陰で個室になっていた。だからオレの部屋を目指してくる人は必然的に限られていたし、視力が効かなくなった代わりに敏感になった聴覚で捉えるその足音は、間違い無く恋人の物だと断言出来た。
でも、こんな昼日中に見舞いに来てくれる事は無かったので、オレはちょっと疑問に思う。
コンコンとノックされる扉に「どうぞ」と声を掛ければ、ガラリと横引きの扉が開かれる。そして「城之内」と名を呼ばれたその声に、オレは自分の予想が的中した事を知った。
「海馬」
声のした方に顔を向けてニッコリと微笑めば、ふっ…と海馬が笑う雰囲気が伝わって来た。
「珍しいな、お前がこんな時間に来るなんて。仕事は?」
「今日は日曜日だからな」
コツコツと足音を立てて近付いて来て、ベッド脇のパイプ椅子に座る海馬にそう声を掛ければ、意外な答えが返ってきてビックリした。
そうか。今日は日曜日だったのか。毎日病院のベッドの上で同じような生活を続けていたから、曜日の感覚なんて完全に無くなっていた。目も見えないからテレビも見ないし、カレンダーだって見ないから全然分からなかった。
掛け布団の上に投げ出していたオレの手に海馬がそっと触れてきて、逆にその手をギュッと握り返すと、袖口の布地がいつもと違う事にも気付いた。確かに海馬はいつも着ているスーツでは無く、普段着として好んで着ている長袖のハイネックのシャツを着ていたらしい。柔らかい布地の感触が指先に心地良かった。
「そっかー日曜日なのか。手術を受けてからもうすぐ二週間になるんだな」
「そうだな」
「となると今週半ばには、包帯取れるかもしれないな…」
海馬の手に触れているのとは逆の手で、オレは自分の目元を探る。指先に触れる感触は包帯の柔らかさだけで、自分の目に直接触れる事は出来無い。それでもオレはそこを何度が撫でて、深く嘆息した。
「ちゃんと…見えるようになってればいいけど…」
オレの言葉に、握っていた海馬の手がピクリと動いた。そしてその手をそっと抜き去り、代わりにガタリと椅子から立上がった気配がして、次の瞬間には優しく抱き締められていた。温かな体温がオレの身体を包み、鼻孔にフワリと良い香りが流れ込んで来る。
海馬はオレの背を何度も撫でながら、「大丈夫だ」と低い声で囁いて来た。
「大丈夫だ。きっと大丈夫だ。医者だって手術は無事成功したと言っていたのだろう?」
「うん…。そうなんだけど、やっぱりちょっと不安で…」
「心配するな。大丈夫だから。お前の目はちゃんと良くなっている。オレも信じているから、お前も自分の事を信じてやれ」
海馬はそう言って、ますますオレの身体を強く抱き締めて来る。その腕の強さに、オレは海馬の内面を感じてしまった。
大丈夫だとオレを励ます海馬こそ、不安に思っているに違い無いんだ。その証拠に、オレを抱き締める腕が細かく震えている。声だっていつもの覇気が無い。それでも目の見えない状態のオレを不安にさせまいと、必死に気張っているのが感じ取れてしまった。
その瞬間、オレの心の中に海馬に対する愛しさが大きく膨らんで爆発する。海馬のその気持ちを素直にありがたいな…と、そして物凄く愛しいと感じたんだ。
「海馬…!」
布団の上に投げ出していた腕を持ち上げて、オレも海馬の細い身体をギュッと抱き締めた。薄い背中を引き寄せながら、海馬の胸に耳を当てる。その途端聞こえて来る海馬の心音に、不安だった気持ちがスッと溶けていくのを感じた。
恋人の心臓の音を聞くだけでこんなに安心出来るなんて…オレは知らなかった。
何だかとても海馬の身体に触れたくなり、オレは海馬の心音を聞きつつ、背中にあった手を前に回して意外に引き締まった腹筋をそっと撫でる。くすぐったかったのか、海馬はピクリと反応したけど何も言わなかったので、オレはそのまま薄い腹部を撫でていた。勿論それだけじゃ満足出来無くなったので、服の裾から手を差入れて暖かい肌に直接触れてみる。するとそこで漸く海馬が反応して身を捩り「こらっ…」と拒否反応を示した。
「城之内…! こ、こんなところでそういう事をするな…!」
普段冷静な海馬の妙に焦ったような物言いに、オレは面白くなって来てクスリと笑ってしまう。
「ゴメン。でも入院生活も長くなってきたし、そろそろお前に触れたいな」
「馬鹿言うな…! ここは病院だぞ…!」
「うん」
「しかもお前は入院しているのだぞ! いくら個室と言っても、そういう事はやめておけ」
「分かっちゃいるんだけどさぁー」
仕方無く直接肌に触れるのは諦めたけど、まだちょっと名残惜しくて、オレは海馬の身体を強く抱き寄せて胸に顔を埋めた。そこで思いっきり息を吸うと、海馬が普段身に纏っているいい匂いが胸一杯に膨らんで、一気に幸せな気持ちになる。
コイツが存在しているだけで、さっきまで感じていた不安が全く感じられなくなるなんて思いもしなかった。それだけ自分が海馬の存在に救われているんだな…と感じ、海馬がオレの側にいてくれる事を心から感謝する。
「城之内…」
服の上からとは言え、あちこちを撫で擦るオレに海馬が情けない声を出した。その声にクスクス笑いながらオレは顔を上げて、「じゃあキスだけさせて」と頼んでみる。
「キスだけ…?」
「そ。キスだけ。本当はお前の身体に触りたいけど、退院するまで我慢するから。だからキスだけさせて。ね、お願い」
そう両手を合わせてお願いすれば、海馬は暫く押し黙ったあとフーッと大きな溜息を吐いた。伝わって来る雰囲気から、どうやら海馬が諦めたらしい事を知る。
「本当に…キスだけなんだな?」
「勿論。キスだけだから」
「………仕方無いな…」
溜息混じりに呟かれた言葉にオレは「やった!」と大袈裟に喜んで、ゆっくりと手を伸ばした。多分この辺に海馬がいるだろうと見当を付けた場所に指先を伸ばし、触れた肩先をしっかりと掴んだ。そしてその肩を引き寄せつつ、もう片方の手で海馬の首筋を撫でる。
くすぐったいのか、海馬がビクッと震えるのに笑いつつ、オレは自分の掌を海馬の細い首筋から項へと移動させた。柔らかい後ろ髪を優しく掻き上げつつ、さっき肩を引き寄せていた方の手を今度は海馬の頬に当てる。親指の腹で柔らかい唇の位置を確認して、そこに向かって自分の顔を近付けていった。
「じ…城之内…っ」
「しっ…。黙って…」
焦ったようにオレの名を呼ぶ海馬を黙らせて、オレはそのまま海馬にキスをした。指先でちゃんと確認していたから、キスは外れずにしっかりと海馬の唇に重なる。薄くて柔らかい海馬の唇を何度も啄むようにキスをして、少し唇が開いたのを見計らって舌を口内に滑り込ませた。
チュク…と濡れた音が、静かな病室に響いて妙に興奮する。
「んっ…!!」
海馬はビクビクと反応しながらも、決して抵抗しようとはしなかった。オレの身体にしがみつき、オレが着ているパジャマをギュッと強く握って震えている。もし今の状態の海馬を見れば、きっと目を瞑って顔を真っ赤にしてるんだろうと簡単に予想は出来たけど、勿論今のオレにその光景が見られる筈は無い。
それを少し残念に思いながらも、熱いくらいに感じる口内を舐る快感に夢中になっていった。
「んっ…ふぅ…」
個室とは言え病院だからか、海馬はいつもよりずっと声を抑えているようだった。身体を緊張で硬くして、フルフルと震えながら必死に快感に耐えている。その様がまたオレを興奮させるんだけど…コイツは分かって無いんだろうなぁ…。
本当はこんな状態の海馬をちゃんと目で見たかったんだけど、それは出来無いから諦める事にする。その代わりと言っては何だけど、空いている手で海馬の身体のあちこちを触って楽しんでいた。
海馬の細い首の後ろを優しく撫でつつ、もう片方の手で形の良い耳の輪郭に触れる。柔らかい耳たぶをフニフニと弄りつつ、人差し指の指先を耳孔に差入れて擽ってやったら、海馬はビクンッと大袈裟に飛び上がって肩を竦めてより大きく震えだした。
「何? どした?」
「やっ…やめっ…!」
一旦唇を離して海馬の口の端から零れた唾液を舌で舐め取りつつ尋ねたら、海馬は震える声で抵抗した。その割りにオレにしがみつく腕は強く、引き離すどころかオレを引き寄せている事に全く気付いていないらしい。
「くすぐったい?」
そう聞くと、触れている頭がガクガクと縦に揺れる。好きな相手を苛めるのはあんまり好きじゃ無いので、大人しくやめてやる事にした。耳から指を引き抜いて、最後に名残惜しげにチュッと軽く唇を吸って海馬から離れる。
離れた後も、海馬は暫くハァハァと苦しそうな呼吸を繰り返していた。
「ゴメン。ちょっと激し過ぎた?」
そう言うと、海馬はコクリと喉を鳴らして黙っている。多分オレの事を睨み付けているんだろうけど、残念ながら今のオレにはその様子が見えない。
「でも気持ち良かったでしょ?」
「………」
「オレは気持ち良かったけどね」
「………」
「お前は?」
「………」
「ちゃんと気持ち良かった? なぁ…海馬」
「………った…」
「ん? 何?」
「…気持ち…良かっ…た…」
「そか」
その言葉にオレは満足して、ニッコリ笑ってやった。すると暫くして海馬から「この…馬鹿が…」と少し照れ臭そうな応えが返って来たので、もっと満足する事が出来たんだ。
正直に言えば、心に抱える不安が完全に払拭された訳じゃ無い。もうすぐ包帯を取る事が出来るけど、目を開けた時にちゃんと光を感じる事が出来るのか、今まで以上に物が見えるようになっているのか、逆に何も見えなかったらどうすればいいのか…とか、色んな思いがオレの中で渦巻いている。
それでもそんな不安に潰されないでいられるのは、海馬が側にいてくれるからなんだ。
海馬という存在がオレを強くしてくれる。海馬がオレの側にいてくれる限り、オレはちゃんと真っ直ぐ歩いて行く事が出来るんだと、改めて感じさせられた。
「ありがとな…海馬」
海馬が帰って一人になった病室で、オレは自分の目元を覆う包帯に触れながら、誰に聞こえる事も無い感謝の言葉をそっと呟いて微笑んでいた。
花見に行って来た二礼です、こんばんは。
3月に大きな地震があって色々と大変でしたが、それでも春は忘れずに来てくれましたね~!
関東では桜の花が満開です!
という事で選挙を済ませた後、仲間内でちょっくら花見に行って参りました。
こんな大変な時に花見を楽しむのは自重すべきだ! という意見もございますが、こういう事に余り頑なになり過ぎてもいけないような気がするんですよね。
大体当事者(発起人は福島出身の友人でした)が花見を楽しみたいと言っているのに、我々が断わる意味も無く…。
なので各々東北の名産品などを持ち寄り(アンテナショップ等で色々と買い込んで来たようです)、復興を願いつつマッタリと花見を楽しんで来ました。
今日は本当に暖かくて気持ちの良い日でした~♪
朝方は曇っていてちょっと肌寒かったのですが、午後から晴れて青空が広がり、暑いくらいに…w
私は基本ヒッキーなのですが(笑)、たまにはこうやってお外でゆっくりするのもいいですよねぇ~(´∀`)
せっかくなので、桜の写真をちょっと貼り付けておきます。
まぁ…いつも通り相棒が撮った写真なのですが…w
花見場所が隅田川沿いだった為に、建設中のスカイツリーを見ながらテクテク移動。
やっぱデカイよね~スカイツリー!
川沿いはずーっと桜並木!
綺麗ですよね~!
こんなに綺麗に咲いていました。
でも、今週一杯で散っちゃいそうだなぁ…w
どんなに辛くても、季節は巡って来ます。
同じようにどんなに時間が掛かろうとも、復興していけると信じています!
全ての皆様の上に一日でも早く、穏やかな日常が戻って来ますように…。
ちょっと体調が悪かった二礼です、こんばんは。
つわりが治まって来て調子に乗って、相棒と一緒にちょっくら遠出したのがいけなかったのか、ここ何日か調子が悪くて参りました…w
やっぱり疲れやすくなってるんだなぁ…。
体力が有り余ってる事だけが自慢だったのに、ショックだわぁ~。
でも無理しないで休んでいたら体調が戻ったので、良しとします(´∀`;
で、体調が良くなったのを機に、リハビリとして短めの小説を一本書いてみました。
まともに小説書いたのって、三ヶ月ぶりじゃ無いだろうか…(´_ゝ`;
ちゃんと小説書けるかなぁ…と心配していたのですが、書き始めてみたら意外とスルスルいけたのでちょっと安心しました…w
あぁ…良かった…。マジで良かった…。
この調子でちょっとずつ更新していこうと思っています(*´ω`*)
という事で、『子連れ城海』シリーズの短編集に『命日』をUPしました。
久しぶりなので何を書こうかと悩んだのですが、前々から温めていたこの話が一番リハビリに良さそうだったので、ちょろりと書いてみました~!
短いですけど、久しぶりなのでご勘弁願います~…w
そういや子連れ城海のシリーズは今まで何作か書いて来ましたが、海馬の息子の克人君をメインに持って来たのは初めてだったんじゃなかろうか…?
いつもは城之内サイド(つまり、城之内の娘の瀬衣名ちゃん)が多かったしね。
そういう意味では、書いててとても新鮮でした。
さて…他のシリーズとか短編とかも書きたいな!
プロットだけ作って放置してあるお題物もある事だしね~w
頑張りまっす!!
41歳の城海前提で、海馬の息子の克人君の一人称です。
父息子の会話って、何かいいよねぇ~w
一年に一度のその日が今年もやって来て、オレは朝から準備をしていた。もう毎年行なっている事だからきちんとした喪服なんかは着ないけど、いつもよりはシックな色合いで上下の服を纏める。ネクタイを締めて上着を着て、用意していた白を基準とした花束を持ってリビングの前を通りかかると、いつものように経済新聞を読みながら珈琲を飲んでいる父の姿が目に入ってきた。
その光景も毎年同じだ。此方のことを全く気にしていないようで、物凄く気にしているのがよく分かる。それを気付かせないようにわざと新聞をガサガサ言わせたり、珈琲を何杯もお代わりしていたりする。
いつまで経っても素直になれない父の姿に、オレは今年も軽い溜息を吐いて肩を落とした。
「父さん、今年も行かないつもり?」
わざとらしく呆れたような声でそう言うと、父はピクリと反応して新聞の横から顔を覗かせる。
「何がだ?」
「何がじゃないよ。今日が何の日で、それでオレがこれからどこに行くのか分かりきってる癖に」
そう反論すると、父はわざとらしい咳払いを一つして、また新聞を読む作業に戻って行った。その明らかなわざとらしさに、オレもいい加減イライラが募って行く。
自分の父親が素直じゃ無いのはもうとっくの昔に知っていたが、ここまで酷いと呆れるしか無い。大体息子のオレにここまで呆れさせるのもどうかと思う。
「一体何に拗ねてるんだよ」
多少イライラしながらそう言うと、父はまたピクリと反応した。暫く身動きの無い父親をじーっと見詰めていると、やがて新聞紙の向こうから盛大な溜息が聞え、ガサリと音を立てて経済新聞が畳まれていく。
新聞紙の向こうから現れた父の顔は、意外にも怒っていなかった。それどころか少しバツの悪い顔をしているのが目に入って来てちょっと驚く。
「別に…拗ねてなどいない」
ふぅ…と小さく嘆息して、父は温くなった珈琲カップに口を付けていた。そしてコクリと琥珀色の液体を飲み下し、カップを丁寧にソーサーに戻しながら視線を落とした。
「拗ねている訳では無いのだ。ただ…彼女に悪いと思っているだけなのだ」
「彼女って、城之内さんの奥さん?」
父の口から出て来た『彼女』という単語に思い当たって、オレは直ぐさま問い掛ける。父はオレの言葉に、ただ黙って頷いた。
「アイツは…城之内はオレのように離婚して独り身になった訳では無い。憎み合って分かれた訳では無く、奥さんの病死による死別だった。もしあの奥さんが生きていれば、今だって城之内と瀬衣名ちゃんと親子三人で仲良く暮らしていただろう。それを思うと…な」
「でも奥さんはもう亡くなっちゃったんだし、城之内さんは結局父さんを選んだんじゃないか」
父の言葉にオレがそう反論すると、父はまた微妙な顔をして溜息を吐いた。
「そうだ。問題はそこだ。城之内はあの奥さんと結婚した時も、オレの事を忘れた事は片時も無かったと言っていた。そして亡くなった奥さんも、その事は最初から知っていて理解していたと…」
「うん。それはオレも瀬衣名から聞いた事があるよ」
今現在お付き合いさせて貰っている恋人の名を口にしながら、オレは父の言葉を肯定した。
オレの恋人の瀬衣名は、父の運命の人である城之内さんと亡くなった奥さんとの間に出来た娘さんだ。
城之内さんの奥さんは、城之内さんが過去の恋人であったオレの父の事を忘れられない事を知りながら、それでもいいと結婚した人らしい。確かに城之内さんは、ずっとこの父の事を想っていてくれたんだろう。でもそれでも城之内さんは奥さんの事を父とは別に愛し、そして短い間だったけれど、この奥さんと結婚出来てとても幸せだったと話してくれた事があった。
今日はそんな城之内さんの奥さんの命日だった。
毎年この日は、オレも城之内父娘に付き添ってお墓参りに参加させて貰っている。いつもよりシックな色合いの服を着て、用意していた白を基準とした花束を持って出掛けるのだ。
オレが墓参りに参加する事を、城之内さんも、その娘である恋人の瀬衣名もとても喜んでくれた。いつも「一緒に来てくれてありがとう」と笑顔で言われ、三人でただ穏やかに市営墓地にある奥さんの墓石を見詰めるのが恒例となっていた。
オレはこの墓参りに、ずっと父を誘っていた。だけど父はその度に首を横に振って断り、いつも経済新聞を読みながら出掛けるオレを見送るだけだった。
更に城之内さんに聞いたところ、その日はどんなに暇でも一切城之内さんに連絡しないらしい。メールも送らないし、逆に城之内さんからメールが着ても返信しない。電話も然りだ。
だからオレはずっと、父は拗ねているのかとばかり思っていた。自分の今の恋人である城之内さんが、亡くなった奥さんを想うその日を疎ましく思っているんだとばっかり思っていたのに…。
どうやら父のこの態度によると、オレの予想は外れていたらしい。
「あの奥さんが前の恋人の存在を忘れられない男を選んだのは、本人の選択だから仕方が無い。だが…思いがけない病で命を奪われ、愛する夫と娘と引き裂かれ、更にオレの存在によって彼女の思い出が薄くなっていくのが許せないのだ」
「薄くなってるとは思わないけど? 城之内さんも瀬衣名も、普段ひょっとした事から亡くなった奥さんの話が出てくる事はよくあるじゃないか」
「それは…そうだが…」
「考え過ぎじゃないの? 何で父さんがそんなに罪悪感を背負い込まなくちゃいけないんだよ」
「………」
オレの言葉に父が一瞬黙り込む。やっぱり父は、城之内さんとよりを戻した自分の存在に、少し罪悪感を持っていたらしい。
「それでも…」
暫く黙り込んだ後、父はボソリと口を開いた。
「それでもこの日ばかりは…あの奥さんに城之内を返してやりたいと思うのだ。普段は寂しい思いをしているであろう人に、この日ばかりは何の心配もさせずに愛する人達と一緒に過ごして欲しいと。城之内も今日ばかりはオレの事を忘れて、亡くなった奥さんの事だけを考えて欲しいと…そう思って」
なるほどね。そういう事か…と思いながら、オレはますます呆れていった。
父は優しい。確かにそう思うのは、相手の事を思いやって無いと出て来ない言葉だ。でも惜しむらくは、父の考えはちょっと捻くれているって事なんだ。
「あのさ、父さん。城之内さんの奥さんって、城之内さんが父さんの事をずっと忘れずにいるのを知っていて結婚してくれたんだよな」
オレがそう言うと、父は目を上げてオレの顔をじっと見詰めた。そして「そうだ」と頷く。
その返事を耳に入れて、オレは「それじゃあさ」と話を続けた。
「そんな心の広い女性が、後から再縁した人相手にそんなつまらない嫉妬すると思う?」
呆れたようにそう言ったら、父は目を丸くして慌てて首を横に振った。
「ち、違う! オレは実際あの奥さんに会った事は無いが、彼女がそんなつまらない嫉妬をするような女性で無い事だけは分かっているつもりだ!」
「でも父さんが言ってる事ってそういう事でしょ? 普段は自分が居て寂しくて嫉妬してるだろうから、命日だけは城之内さんを返してあげようと…」
「だから違う! 嫉妬じゃなくて寂しがっているんじゃないかと…!」
「同じ事だよ。父さん、あんま城之内さんの奥さんを舐めない方がいいよ」
オレは父親に反論しながら、毎年お墓参りの時の恋人の様子を思い出していた。
母親の墓石を目の前にしながら、瀬衣名はいつもフワリと嬉しそうに笑ってこんな事を言うんだ。
『私は本当にあの世があるのかどうか分からない。特別な能力とかがある訳じゃ無いから、幽霊とかも見た事無いし不思議体験もした事無いしね。でもね、何となく分かるの』
オレが『何が?』と尋ねると、瀬衣名はますます笑みを深くしてこう言った。
『パパが今物凄く幸せな事を、ママが誰より喜んでくれてるって分かるんだ。だって親子なんだもん。ママが死んだって、その想いは私に伝わって来るのよ』
『それって…ウチの父さんの事?』
『そうよ。パパが一番幸せな事って、海馬のおじさま以外に有り得ないもの』
『自分の旦那さんが取られちゃってるのに?』
『ママはそんな風には考えないわ。何よりも誰よりも、パパの幸せの事だけを願ってきた人なのに、そんなつまらない事考えたりする訳無いもの』
『瀬衣名…』
『ママはパパが大好きなの! そしてパパを大事に愛してくれる海馬のおじさまの事もきっと大好きに違い無いわ! だからパパとおじさまには、もっともっと一杯幸せになって欲しいのよ。死んだママの為にも…ね』
そう言って隣に立っている城之内さんに、『ね、パパ』と言って瀬衣名は本当に綺麗に微笑んでいた。
「だからね。城之内さんの奥さんは、そんなつまらない事を気にするような人じゃ無いんだよ。むしろ父さんがそんな事を気にし続けている事を悲しんでいると思うんだけどな」
すっかり冷め切った珈琲の入ったカップを、手持ち無沙汰気味に持つ父にオレはそう言ってやった。その言葉に父はもう何も言う事が出来ず、ただカップの中の琥珀色の液体を見詰めている。
促す意味を込めて、もう一度「父さん」と声を掛けてみる。すると父は冷め切った珈琲をグイッと飲み干し、その場で立上がった。
「喪服は? 着なくてもいいのか?」
カチャンとカップをソーサーに置くのと同時にそう言われ、オレは慌ててコクコクと頷いた。
「う、うん。いつもより地味な服装だったら別に何でもいいよ。法事とかじゃなくて、ただのお墓参りだし…」
「そうか。今から準備するから少し遅くなると連絡しておけ」
そう言いきると、父はスタスタとリビングを出て自室に向かって歩いて行く。その後ろ姿を見送りつつ、オレは自分がにやついた笑いを浮かべている事に気付いた。何とか笑いを収めようとしても、その笑いはなかなか治める事が出来無かった。
「マズイなぁ…。凄い嬉しいんだけど」
誰にも聞こえない声でそんな独り言を言って、オレはポケットから携帯電話を取り出して恋人宛にメールを打ち始めた。
多分このメールを見たら、恋人は大喜びするだろう。そしてそれ以上に、父の恋人が喜ぶに違い無い。
『オレ…いつか海馬にコイツの墓参りに来て欲しいって思ってるんだよ。お前のお陰で今はこんなに幸せなんだって、ちゃんとコイツに伝えてやりたいんだ』
お墓参りの度にそう言っていた城之内さんの寂しそうな笑顔を思い出しつつ、今年はその笑顔が本物の笑顔になる事を嬉しく思い、オレは送信ボタンを押したのだった。
ちょっとお腹が出て来た二礼です、こんばんは。
丁度5ヶ月目に入ったので、久しぶりに検診に行って参りました。
3月8日の検診時にはお腹の子の体長は僅か7㎝だったのに、今回の検診で15㎝に成長している事が判明…!
たった22日間で、倍以上に成長していました…w
胎児の成長って本当に早いんだなぁ~と実感。
確かにこの時期は胎児が一気に成長するとは知っていましたが、ここまで早いとは思いませんでした。
未だ胎動とかは感じられないのですが、こうして見ると改めて生きているんだなぁ~と思ってみたりw
3月11日の大地震の時、一番心配だったのはやっぱりお腹の赤ちゃんの事でした。
幸いな事にお腹が張ったり痛くなったりはしませんでしたが、暫く心配で不安になっていたのは事実です。
以前の日記にも書きましたが、地震が起こった時我が家は結構揺れて、本棚や食器棚が思いっきりブッ倒れました。
当時私はPC前にいたのですが、PC机の上や背後の本棚(倒れた本棚とは違う本棚。こっちの方が大きくてドッシリしている)の上に置いてあった物が、私の前後にバラバラと落下。
どれか一つでも私に当たってもおかしくなかったのに、不思議な事に何一つ当たらなかったのです。
お陰で家の中は滅茶苦茶になってしまいましたが、私には傷一つ無し…。
本当に助かりました。
あんな凄い揺れの中でも、何とかお腹にしがみついててくれた我が子に感謝です…w
嬉しいニュースもあれば、悲しいニュースもありました。
今回の大津波で多大な被害を被った陸前高田という街が、実母の故郷である事は以前日記に書きましたが、日が経つに連れて知り合いの犠牲者が次々と判明しているらしいです。
先日母からメールが来て、従兄弟数名を含めて知り合いの人がもう既に14人も亡くなっているという事が書かれていました。
その内の何人かは、まだ遺体も見付かっていないそうです…。
とある人の遺体なんて、流された地点から8㎞も遡った地点で発見されたらしく、それだけで今回の津波がどれ程凄い物だったか分かりますよね。
こんな風に日々気持ちが暗くなるニュースばかりですが、そろそろ気持ちを切り替えなければ…!!
さてさて、何だかんだ言っている内にもう3月も終わって4月に入りましたね。
本当は3月中に小説書きを復活させるつもりでいたのに、色々あって何も出来無いまま3月が終わってしまいました。
………ふ、不甲斐ない…!!
今年は本当に何も出来無くて、心苦しいばかりです。
城之内誕もバレンタインもホワイトデーもエイプリルフールも、全て出来無かった…orz
こんな状態になっているのに、ウチのサイトに足を運んで下さる方々に申し訳無い限りです。
4月は新年度です!!
私も何とか頑張って復活したいと思っています!!
………うん、口先だけじゃなくて本当に頑張ろう…!!