城之内の熱を持った掌がオレの身体に触れる度に、体内の熱はどんどんと増していく。首筋や額からもポタポタと汗が流れ落ち、身体は快感を求めて震えだした。
オレはもう…我慢するのは限界だった。
「城之内…っ!!」
「うわ…っ!」
丁度首筋を揉んでいた手を掴んで、オレは思いっきり城之内の身体を引っ張り込んだ。毛足の長い絨毯の上に仰向けに転がった城之内の上に乗りかかるように、オレもソファーの上から転がり落ちる。そしてなるべく身体を密着させるようにして、城之内をギュッと抱き込んだ。
「な、何…!?」
「城之内…っ! オレは…もう…っ!!」
「え…? あ、お前…。もしかして…」
城之内の太股に自分の欲望を擦り付けるように腰を動かしたら、それで気付いた城之内がゴクリと生唾を飲み込んだ。
期待に満ちた目で城之内の顔を見詰めると、オレの視線に気付いた城之内も同じような目をして視線を返してくる。そして上に乗りかかるオレの身体を抱えていた腕が、そろりと下部に移動し始めた。
背中から腰に移動し、辿り着いた臀部を優しく揉まれる。
「んっ…!」
ズクンと腰が重くなるのを感じて少し身体を浮かせたら、それを見計らってもう一方の手がオレの下腹部へと伸びていった。そして服の上から勃起したペニスをグリグリと刺激される。
「あっ…!」
「凄いな…。何でこんなになっちまってるんだよ」
「何で…なんて…っ。そんな事一々聞くな…っ!!」
「あ、ゴメン。野暮だったか」
「あ…ぁ…っ。うっ…!」
「気持ち良さそうだな。直接触って欲しい?」
その言葉にコクコクと頷くと、城之内は両手でオレのベルトを外してスラックスから抜き去った。そしてボタンを外しファスナーを降ろして、その隙間から手を差し入れられる。下着をずらされるとすっかり硬くなった自分のペニスがプルンと弾け出てきて、余りの恥ずかしさに死にたくなった。
「おー! 凄い。元気一杯じゃん」
「やっ…! 変な…こ…と…言うな…っ!」
「あはは。ゴメンゴメン。んじゃ一発抜いておきましょうかね」
「うぁ…っ!」
城之内の右手がオレのペニスを掴んで、優しく上下に擦りだした。左手は再び背後に回り、オレの臀部を揉みしだく。
仰向けに寝転がっている城之内の上に四つん這いで覆い被さるようにしている為、視界はいつもとは逆だった。いつもは見上げている城之内の顔が今は真下にあって、欲情に濡れた瞳でオレを見上げている。
その見慣れぬ光景に…オレは至極興奮してしまった。
「あっ…あっ…あっ…! ふあぁぁっ………!!」
腰をガクガクと震わせながら、オレはあっという間に達してしまう。城之内が着ている黒い燕尾服のベストの上に白い欲望が飛び散るのを、どこか夢見心地の気分で眺めていた。
「はっ…あ…っ」
全ての欲を出し切って脱力してしまい、そのままガクリと崩れ落ちたオレの身体を受け止めて、城之内が耳元でクスリと笑った。そして耳元に熱く唇を押し付けられ、酷く低い声で囁かれる。
「で…? 続きはどこでする? 海馬」
今達したばかりだというのに再びズクリと重くなる腰に、オレは思わず苦笑した。
あぁ…けれど、今のオレにはその言葉を無視する事なんて出来はしない。
だからオレも同じように、低く濡れた声で城之内の耳元に囁いた。
これからたっぷり可愛がって貰う為に…。
END1『ベッドへ…』
もう一度最初からやる?