物書きさんバトン
 




1:何でお話を書かれていますか?(携帯、原稿用紙等)

最初はまず頭に浮かんだネタをメモに取り、それをざっと纏めた後にパソコンで清書してプロットを作成します。
そしてそのプロットを元にパソコンのメモ帳で小説を書き、一度web上に上げた後に校正してからUPしています。


2:今まで書いたお話の中で気に入っているお話はありますか?

こういう事言うと何だか自惚れているっぽいんですけど、まず気に入っていない話が有りません。
その中で特に…という事でしたら、3つの『証明』シリーズと、『Rising sun』や『無限の黄昏 幽玄の月』のような、どちらかがどちらかを救う(救われる)話が好きですね~。
あと、これは好みが分かれるところなんですが、自分的には『子連れ城海シリーズ』が好きですw
おっさん同士の恋愛というのがいつもの城海と違うので、書いてて凄く面白いんですよw


3:好評だった、感想をもらったお話は何ですか?

奇跡の証明』と『無限の黄昏 幽玄の月』は長編としても好評だったようで、有り難い事に沢山の拍手やコメントを頂いておりました。
短編でしたら『冷たい手(Ver.2)』が何故かウケが良かったんですよね~。
後は『素質シリーズ』かな…w
これは書く度に反応が半端無いので(笑)、皆飢えてんだな~と思ってみたりみなかったりw
あと意外に好評なのが『子連れ城海シリーズ』なんです。
最初は日記にボツネタとして書いただけでしたのに、その日記のちょろ書きにすら感動して下さった方がいらっしゃったりして、コメントを貰った時は逆にこちらが感動してしまいました。
今でもUPする度に嬉しいコメントを貰って、元気付けられています。


4:タイトルはどのようにしてつけますか?

ほぼ直感です!!

この物語にはこれ! というのがパッと思い浮かぶので、タイトルを付ける事には余り苦労しませんね。
ただ一度だけ物凄く悩んだ事があって、その時ばかりは正式タイトルを付けるのに四苦八苦しておりました。
ちなみにその作品とは『無限の黄昏 幽玄の月』の事なのですが、最初は『十六夜心中』とかいう仮タイトルだったんですよ…w
ある御方に「何か六本木心中みたいーw」と笑われたので直ぐさまボツになったのですが、その一言が無かったらあの作品は多分『十六夜心中』のまま書き進めていたと思います…w
良かった…タイトル変えて…;


5:気に入っているタイトルがあれば教えてください

まずは上記の理由で『無限の黄昏 幽玄の月』ですね…w
勇気』『真実』『奇跡』の3つの『証明』も上手く纏められたと思っていますし、短編なら『上下逆転のススメ』と『上下確定のジジツ』が上手く語呂合わせが出来たので気に入っています。
英文字タイトルなら『Rising sun』かなぁ?
あの物語にはコレしか無いと思って付けたので。
あと、2010年城誕企画の『Lost World』も二つの意味を隠し持っていたりするので、結構気に入ってたりします。


6:お話を書いていて楽しいことは?

本当に書きたいと思っていたシーンに漸く辿り着いて、キャラクター達を幸せに導けた時です。
自分はこのシーンの為にここまで書き進めて来たんだ! と思うと、萌えも喜びもひとしおなのですよ~!

ていうか、アレですね。
自分の萌えを楽しく書いている最中が、やっぱり一番幸せだと思いますw


7:お話を書いていて辛かったことは?

表現力の無さが辛いです。
頭の中で展開されている光景を、上手く文字に表せない時が一番苛々しますねぇ…。
これはもっと色々な表現方法を学ばなくてはいけないって事なんですよね。
日々勉強でございます。

それから上記とは逆で、自分が一番書きたいと思っているシーンになかなか辿り着けない時も苦しいです。
これはまぁ…気分的な問題なんでしょうねw
でもそういう中弛みしやすいシーンこそ丁寧に書かないと、大事なところで盛り上がりに欠けたりするので、逆にしっかり書くようにはしています。


8:自分が書いたお話の中で気に入っているセリフ・文章があれば教えてください

これ、今回の質問の中で一番難しいな…。
気に入ってる台詞等は何だかんだで結構あるので、それを全部書き出すのはちょっと…無理です…w

実は私は長編を書く時に、その物語を象徴するような台詞を必ずキャラクター達に言わせるようにしているんです。
という事なので、主に長編から台詞を抜粋してみます。
全部は無理なので、自分の中で特に印象深い台詞を書き出してみますね~。


勇気の証明

「実は今この瞬間だって俺は緊張しまくってんだ。心臓バクバクいってるし手も震えてるしな。でもどうしてもお前を諦めたくないから、こうして勇気出してんだ。なぁ、お前も勇気出してくれよ。俺と一緒に幸せになる勇気を」

黙って待っていても、幸せはやって来ない。幸せになる為には、勇気を振り絞らなければいけないんだ…。という想いを込めて城之内に言わせた台詞でした。
この台詞によって海馬も勇気を出し、城之内の想いを受け入れて幸せになる一歩を踏み出していったので、とても大事な一言だと思っています。


真実の証明

「女に戻ったからにはどうせその内見合いでもして、どこぞの企業の跡取り息子か何かと結婚しなければならないんだ…っ! 見知らぬ男に初めてを捧げる位だったら、せめて好きな男に処女を貰って欲しいと思う事の何がいけないんだ!」

「アイツがあそこまで言うから、オレもそれを信じてみようと思ったのに…。だけど…もう嫌だ…。女になんて…戻らなければ良かった…。女に戻ってからオレはどんどん弱くなる。力も落ちるし常に狙われるし誰も守れない…。抱える気持ちを我慢する事が出来ない…。感情が…制御出来ない…。もう…苦しい…。助けてくれ…」

女に戻ってからもずっと気丈に頑張ってきた海馬が、初めて『女の子』としての弱音を吐いた瞬間でした。
逆に言えばこの瞬間に、海馬は漸く普通の『女の子』に戻る事が出来た訳です。
その後の展開を変える為の、重要な台詞だったと思います。


奇跡の証明

「これで…お前はオレの妻なんだからな」

結婚の儀を済ませた直後の克也の台詞です。瀬人を正式に妻に出来た嬉しさと、半ば無理矢理手に入れてしまった苦悩を「…」に込めてみましたw


「済まない…っ!。良し無い事をしてしまった…。どこか痛んではいないか? 気分は…悪くなってはいないか?」

瀬人に叩かれて逆上し、危うく強姦しそうになった後の克也の台詞ですね。正気に戻って焦っている様子を、ちょっと古臭い言い回しで表現してみたかったので、私の中でのお気に入りの一言になっていますw


「手を振って笑顔で見送れだと…? 愛する夫が死地へ赴くというのに、それを笑って見送れと言うのか…っ!? 巫山戯るな!!」

克也が戦争に行くというショックを隠しきれない瀬人の苦悩を表した台詞です。
この台詞で、実は瀬人は物凄く情熱的な人なんだという転換が出来たので、これも大事な台詞の一つだと思っています。


「オレはオレにしか出来ない事をする。それが黒龍国と、そして我が祖国白龍国を守る事だと信じている」

本来の自分を取り戻した瀬人の、大事な台詞です。この瞬間に、瀬人は一皮剥けましたw


「克也…っ!! 待って…いた…っ! オレはずっと…待っていたんだ…っ!!」

三年ぶりに戦争から帰って来た克也に瀬人が放った一言。この一言を言わせたいが為に、克也と瀬人を三年間引き離しましたw(酷い!)
でもこの台詞一つで、瀬人の激しい情熱や克也に対する愛を全て表現出来たと思っています。


Rising sun

「必ずお前に朝日を拝ませてやるぞ…、城之内…っ!!」

悲劇が始まったのにも関わらず、最初から城之内を救う気満々だった海馬の強い一言です。
この台詞があったからこそ、私は最後まであの作品を書き続けることが出来ました。
逆にこの一言が無かったら、途中で辛くなっていたんだろうなぁ…と思います。


「ほら、オレの言った通りだろう? 朝はちゃんと来るのだ」

長い悲劇の夜が明けた後の海馬の台詞です。この台詞によって城之内は救われ、漸く本当に泣く事が出来るようになりました。
この物語を締める重要な台詞だと思っています。


無限の黄昏 幽玄の月

「瀬人…?」
「克也…。一人では…無いから…」

 城之内と同じようにボロボロと泣きながら、海馬は城之内の掌越しに黒炎刀を握る手に力を込めた。

「お前の罪も…苦しみも…哀しみも…全てオレが受け止めるから…。共に…背負うから…。だからお前一人に辛い想いなんて…もうさせない」
「瀬人…お前…」
「オレは救いの巫女だ。お前を救う為に生まれて来たのだ。だから、もうお前一人に全てを押し付ける事なんてしない。共に罪を犯して共に還ろう。あの明るい世界へ…」
「瀬…人…っ。共…に…? 共に…か…?」
「あぁ、そうだ。共に…だ」
「そうか…。ならば…連れて行ってくれ。オレを…あの明るい世界へ。お前のその手で…導いてくれ」


自分達が幸せに生きる為に、共に罪を背負う事を覚悟した城之内と海馬の会話です。
幸せになるという事は、決して楽しい事や綺麗な事ばかりでは無い。時には自らの手を汚す事も必要なんだという事を表現したかった故の、この台詞でした。
自分としても、城之内や海馬の覚悟が上手く表現出来た良い会話だと思っています。


「なぁ…瀬人。オレを助けてくれ」

 その言葉に、海馬は驚きに目を瞠った。今まで何度も城之内の事を助けて来た海馬であったが、本人からここまでハッキリと救いを求める言葉を聞いた事は初めてだったのである。
 驚きで固まったままの海馬にクスリと微笑み、城之内は言葉を続けた。

「オレは未だこの世界では異端の存在だ。一人では生きていけない。情けないけど、誰かの助けが無ければ生きていく事が出来ないんだ」
「克…也…?」
「千年の罪は未だオレを捕らえていて、オレはまだ自分の罪の大きさに恐れ震えている。完全に立ち直るのに、一体何年掛かる事か…」
「克也…っ」
「だけどな。もう自責の念で押し潰されるのは御免なんだよ。幸せになりたい。瀬人と一緒に幸せに生きたい。ずっとそう思ってるんだ」
「っ………! 克也…っ!!」
「罪は忘れない。自分のした事は一生抱えて生きる覚悟がある。それでも…お前と一緒に幸せになりたいんだよ…瀬人。お前の事を…愛しているから…っ!」
「克也…っ!!」

 城之内の告白に感極まった海馬が彼に抱き付くのと、城之内が海馬の身体を引き寄せたのはほぼ同時であった。春の夕闇の中、二人は強く強く抱き締め合う。

「だから瀬人…。オレを助けてくれ。罪の縁からオレを救い出してくれ…!」
「助ける…っ! 助けるから…克也!!」
「お前が救ってくれるのなら…オレは…オレ達は絶対幸せになれるから…。そう信じているから…瀬人!!」
「分かっている…!! 必ず幸せになろう…克也…っ!」

 コクコクと何度も頷きながら、海馬は城之内の背に回した腕に力を込めた。


Rising sun』でもそうですが、私は人が無様に幸せを求める様を否とは思いません。むしろ是です。
望み望まれ、救い救われ、そして愛し愛されるという相互依存の関係が大好きなんですよね~。
これはそんな私の想いを込めた、大事な会話の一つです。


9:イメージソングがあるお話はありますか?

長編に関して言えば、ほぼ全てにイメージソングがあります。
最初から決めていた物もあれば、後からピッタリな曲が見付かる場合も有りますけどね。
ただ、あくまで自分のイメージに沿った曲ってだけなので「絶対にコレ!!」という事はありません…w
こういうイメージソングみたいなのは、読んで下さった方達の分だけあると思っています。


10:どんなお話を書くのが好きですか?

パラレルが好きです!!

原作に沿ったお話を書くのも勿論好きなのですが、海馬と城之内というキャラクターを活かしたパラレルを書くと、また違った二人を楽しめるのが魅力だと思っています。
あと結構節操無しなので、女体化とかも…好きかなw
要は自分が萌える話であれば、何でも書くって事ですw


11:読む・書くにあたり、どんなお話が苦手ですか?

アンハッピーエンドが苦手です。
途中でどんな障害があっても、どんだけ苦労しても、どれだけ激しい修羅場があっても、最後がハッピーエンドならば全然平気です。
でも、最後の最後で報われないラストを迎える話だけは…ちょっと…いやかなり苦手なんです。
切ないし、読んでいて悲しくなっちゃいますからねぇ…。
そういう訳なので、自分が書く話はハッピーエンドが前提となっている訳なのです。


12:心掛けていることはありますか?

読みやすい文章を書く!&ワンパターンにならない!

…と心掛けてはいるのですが、早々上手くは…いきませんよね…w
今回このバトンを書く為に、初期の頃に書いた小説とかを読み返してみたのですが、余りに拙い文章に泣きたくなりました…。
あぁ…書き直したい!! 全部書き直したい!!
面倒臭いからやりませんけどw


13:これから書いてみたいお話はどんなものですか?

結構派手な物語とかが多かったので、もっと淡々とした話を書いてみたいですね~。
普通に恋人をやっている城海を如何に退屈させずに読んで貰うかとか…、そんな事に挑戦してみたいと思っています。
あとはそうですねぇ…。
明確なビジョンは有りませんが「こんな城海、見た事無い!」と言われるような作品が書けたら、字書き冥利に尽きるなって思いますw


14:回す人の名前と、その人が書いたお話の中で好きなものを言いましょう

ここを見て下さっているかどうか分かりませんが、『ときの隙間』のてるぞう様!!
『猫の手』が本当に本当に大好きなんです~!!
バトンが渡るかどうかは分かりませんが、とりあえず愛を叫んでおきたかったのでココに書いておきます…w

 




ここまで読んで下さって、本当にありがとうございました~!!